研究課題
1PQ投与サルにおける気管支ー肺胞内細胞の動態2mg/kgのPQを皮下投与した3頭のアカゲザルで気管支肺胞洗浄を行い、細胞を回収して観察した結果、長期間生存した1例では肺胞マクロファ-ジと好中球が増加し、肺胞マクロファ-ジには活性化を示唆する形態変化が認められた。2.イヌのα_1ーマクログロブリン(α_1ーM)、α_2ーマクログロブリン(α_2ーM)についてその精製方法を確立した。イヌのα_1ーMはPT5.4、分子量724,000でありヒトのα_2ーMと類似していたことから、イヌのα_1ーM、α_2ーMについてその生物学的意義を検討すべきと考えている。また、抗イヌα_1ーM血清、抗イヌα_2ーM血清を得ることができたので、今後PQ中毒においてα_1ーM、α_2ーMの変動を測定できるところまで進展している。3.PQ中毒の治療薬の検索chlorpromazine(CPZ)およびPQ前処置によるラットPQ急性毒性の軽減について検討した結果、血清セルロプラスミン、血清AICE活性、肺ヒドロキシプロリン量ならびに肺コエンザイムQnなどのPQ中毒指標ならびに死亡率においてその効果を認めることはできなかった。一方、ラットのPQ急性中毒に対し、5%taurineの持続投与はPQの生体内分布に影響を及ぼし、PQの血中から組織内への移行を抑制し、腎機能がほぼ正常に保持されることを示唆した。4.亜鉛(Zn)欠乏症ラットにおけるPQ毒性Zn欠乏時にPQ毒性がどのように修飾されるか、生体内微量元素の量的攪乱、チオネイン遺伝子の発現量、遺伝子の変異性、免疫関連酵素、肺胞内細胞の量的変化の面から研究を進めており、現在、検索中である。
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