研究課題
1.ビ-グル犬におけるPQ反復皮下投与実験パラコ-ト(PQ)を0.06,0.17および0.5mg/kgの用量で各投与群、雄・雌それぞれ3頭のビ-グル犬に4週間反復皮下投与した。0.17mg/kg以下の投与量では著変を認なっかた。0.5mg/kg群では3頭が死亡した。この投与群では死亡した3例と生存例の中の1例に、肺線維症の発現の可能性を示す肺の組織変化が認められた。また、肝臓では蓄積したグリコ-ゲン顆粒やミトコンドリアの軽度な腫大を認めた。2.亜鉛欠乏ラットにおけるPQ毒性の肺組織評価亜鉛欠乏飼料(3ppm)給餌ラットにおけるPQ毒性について、亜鉛正常飼料(30ppm)給餌ラットと比較して、肺の病理組織学的評価を、画像解析装置(OlympusーAvio Color Image Analyzer SPー500)を用いて行った。肺の単位面積当りの結合組織性線維の占める割合を、面積比でもって算出して比較したが、有意差を認めなかった。3.PQ中毒の治療薬の検索ビ-グル犬を用い、Chlorpromazine(CPZ)とDehydroproline(DHP)のPQ中毒に対する効果について試験した。いずれの薬物もPQ毒性に対する効果は認められなかったが、しかし、DHP投与群では、PQ投与によって肺組織中で増加するハイドロプロリン濃度が多少抑制される傾向を認めた。4.米国でのDr.Oehmeと共同で行ったPQ誘発肺線維症における種差に関する研究は、現在日米相方でデ-タの交換を行って検討を加えている。
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