研究課題
本共同研究は、海洋工学の一環として重要な位置を占める深海用海洋構造物の開発に関連してその性能推定法を、この研究分野で先進国である日本と、今や海底石油の有力な生産国となりつつあり大深度用海洋構造物を必要としているブラジルとで行ったものであり本年が最終年度である。最終年度は全体の取りまとめを考慮しつつ以下の研究を行った.先ず前年度までの共同研究により作られた流体力、応答の計算モデルを使用して浮体運動に関する数値計算を大深度を考慮して実施した.浮遊式海洋構造物については主として日本に於て行い、着底式海洋構造物については主としてブラジルにおいて行なった.更にそれぞれ実験と比較しつつ精度を確認した.又新しい試みとして短波頂不規則波中での応答実験結果を基にして方向応答関数を推定できる事も確認した.更に複合外力下かつ大深度用海洋構造物の性能推定法全体のとりまとめを行なった.そのため日本、ブラジル相互に研究者を派遣した.以上の研究結果以下の主要成果を得た.(1)500〜1000m級の大深度用海洋耕造物の性能推定がほぼ可能である.(2)短波頂不規則波浪中での実験により浮遊式構造物の方向周波数応答の推定は可能である.これは実験室レベルでの確認であるがその手法はそのまま実海域の実機にも適用可能である.
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