研究課題/領域番号 |
01102036
|
研究種目 |
総合研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
市川 保子 筑波大学, 文芸・言語学系, 助教授 (70223089)
|
研究分担者 |
仁科 喜久子 東京工業大学, 留学生教育センター, 助教授 (40198479)
木村 盂 東京工業大学, 工学部, 教授 (40016506)
加納 千恵子 筑波大学, 文芸・言語学系, 講師 (90204594)
西村 よしみ 筑波大学, 文芸・言語学系, 助教授 (40208228)
大坪 一夫 東北大学, 文学部, 教授 (20115538)
|
研究期間 (年度) |
1989 – 1991
|
キーワード | 科学・技術研究者 / 短期集中日本語教育 / 追跡調査 / フォロ-アップ・コ-ス / 自習教材 / パソコン通信 / LANシステム / スク-リング |
研究概要 |
近年、先端科学・技術分野の研究者に対する効率的な日本語教育(以下「科学日本語」教育と呼ぶ)が求められている。本研究は、「科学日本語」教育の実践に際して、どの様な教育方法がより適切、かつ効率的であるかを研究、実証し、「科学日本語」短期集中コ-スを運営するための一つのモデルを探求することを目的とするものである。平成元年度〜3年度に検討、実施された主なものは次のようである。 (1)科学・技術研究者のための短期集中型の「科学日本語」教育コ-スのモデルの提案。 (2)短期集中「科学日本語」教育コ-スの実施。 (3)同コ-スのあるべき姿の提案。 (4)コ-ス期間の適否、教授法、日本語学習環境の改善策の提案。 (5)同コ-スのためのシラバス、テキスト、CAI教材、ビデオ教材、自習教材の開発。 (6)コ-ス終了半年、及び1年後の追跡調査の実施、及び日本語能力の伸びの評価。 (7)フォロ-アップ・コ-スの可能性の検討。 (1)〜(5)はコ-スの運営・実施に関するもので、平成元年より3年間にわたり、科学・技術研究者に対する4週間の集中日本語教育を行った。コ-ス参加者の殆どが日本語学習経験のない人たちであり、日本語教育期間が短期であることを考えると、コ-ス中は日常生活に必要な一般日本語の教育に比重を置くほうが現実的と考えられた。また、(6)の結果、コ-ス修了者の日本語力の伸びは緩慢であることがわかった。彼らの環境が日本語なしでも済まされるということがその第一の原因であるが、一方で、日本語のジャ-ナルが読みたい、日本人と日本語で議論したいという要望もあった。短期日本語教育で培われた日本語力をそれ以後の研究活動、及び日常生活に生かすためには、(7)の検討、実施が不可欠である。研究者にとってコンピュ-タの使用が日常化していることを考えると、パソコン通信やLANシステムを利用したフォロ-アップ語教育の実施が適当である。また、時期を選んでスク-リングを行い、日本語そのものだけでなく、日本事情の問題点を一緒に解決・指導していく必要もあろう。
|