研究課題/領域番号 |
01102046
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
坂本 昇一 千葉大学, 教育学部, 教授 (30009500)
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研究分担者 |
天笠 茂 千葉大学, 教育学部, 助教授 (80151116)
弘中 正美 千葉大学, 教育学部, 助教授 (20103187)
明石 要一 千葉大学, 教育学部, 助教授 (70110278)
安香 宏 千葉大学, 教育学部, 教授 (70125897)
宮本 茂雄 千葉大学, 教育学部, 教授 (30009005)
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キーワード | 登校拒否 / 事例調査 / 追跡調査 / 態様別指導方法 / 不登校 |
研究概要 |
本年度は(1)学校調査、(2)個別事例調査、(3)一般児童・生徒の追跡調査を昨年度に引き続き実施するとともに、(4)教師調査を新たに実施した。 (1)学校調査では2年間の調査資料を分析したところ、登校拒否の出現率は公表されているものより多いこと、判定の基準に差があることなどの知見をえた。また、この他に準登校拒否群(30〜49日欠席)や慢性的な者(100日以上の欠席)について更なる研究の必要性が示唆された。 (2)個別事例調査は分析事例として必要とした300例を集め終り、それらを対象として登校拒否の態様、指導方法、その効果の関連性について目下分析中である。現在のところ、登校拒否の態様は年令によって若干異なること、したがってその指導の在り方も年令によって違う方法を用いないと効果が上らないのではないかと予想されている。なお、長期欠席事例については、その実態が関係機関において十分把握されていないことが明らかになった。早急にこうした事例への対応策が必要とされる。 (3)一般児童・生徒の登校拒否感情の追跡調査では、小学校5、6年生でもかなりの高率で登校を嫌う気持のあることがわかった。その理由は単に学校生活に起因しているだけではなく、子どもの生活全般が過密でゆとりのない状況に置かれていることも大きいと思われる。それが中学生になると増加するので、中学生の不登校の倍加に影響していると考えられる。また小規模校より大規模校により問題のあること、地域差のあることなどの知見もえられたが、この点については更なる追跡研究が必要であると思われるので、明年度の課題としたい。 (4)教師調査は、児童・生徒の登校拒否に関する教師の考え方・指導・その効果について調査した。不登校については早期の対応の必要性が感じられており、実際の指導もしているが、同時にそうしたケ-スについての専門的な知識・技術の不足も訴えられている。
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