研究課題/領域番号 |
01300005
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
近藤 邦康 東京大学, 社会科学研究所, 教授 (50000576)
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研究分担者 |
中山 弘正 明治学院大学, 経済学部, 教授 (90062158)
田中 信行 新潟大学, 法学部, 教授 (70217058)
高橋 満 東京大学, 教養学部, 教授 (50126108)
二瓶 剛男 東京大学, 社会科学研究所, 教授 (60013025)
和田 春樹 東京大学, 社会科学研究所, 教授 (30013006)
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キーワード | ソ連 / 中国 / 東欧 / ペレストロイカ / 現代化 / 経済改革 / 政治改革 / 天安門事件 |
研究概要 |
1.ソ連のペレストロイカと中国の現代化を社会主義の歴史の中でどのように位置づけるか、内外の代表的な学説を検討した。その結果、世界戦争の時代から世界経済の時代への転換によってペレストロイカおよび中国の現代化が可能になったこと、ただしそれぞれ経済改革および政治改革の面で困難に直面していること、とりわけ中国においては従来の国家主義体制から個人自立、社会団体自立の方向に歩みだす過程で困難にぶつかったことを明らかにした。 2.1989年4月15日の胡耀邦の死から6月4日天安門事件にいたる中国民主化運動について、また89年後半から90年初めにかけてのソ連・東欧の激動について、資料収集につとめ、その経緯を詳細にあとづけた。さらに天安門事件およびその後の展開とソ連・東欧の激動の相互関係につき、報告を受けた。 3.中国における司法改革の課題を、とりわけ法治主義の成立と党の指導との関係を中心に明らかにした。 4.ペレストロイカのもとでの新思考外交についてその具体的な展開過程について報告を聞き、ソ連が大国として世界的影響力に固執している点が今後の展開をみるときの鍵であることを知った。 5.ソ連国内の思想動向について報告を聞き、西欧派とスラブ派の対立が再燃していることを知り、その間の対話、両派の中の隠健派の協力が、ペレストロイカの将来に重要な意義をもつとの認識をえた。 6.中国の農政改革について報告を聞き、地縁集団の解体と分散零細錯圃的土地保有、および非農業発展の立ち遅れによる過剰人口の堆積が、農業生産力の発展をさまたげているとの知見をえた。
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