研究課題/領域番号 |
01300005
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
近藤 邦康 東京大学, 社会科学研究所, 教授 (50000576)
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研究分担者 |
田嶋 俊雄 東京大学, 社会科学研究所, 助教授 (10171696)
田中 信行 東京大学, 社会科学研究所, 助教授
小森田 秋夫 東京大学, 社会科学研究所, 助教授 (30103906)
二瓶 剛男 東京大学, 社会科学研究所, 教授 (60013025)
和田 春樹 東京大学, 社会科学研究所, 教授 (30013006)
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キーワード | 独立国家共同体 / ソ連 / 中国 / ロシア / ラトビア / ポ-ランド / 経済改革 / 農政改革 |
研究概要 |
1.8月のク-デタ-失敗後、ソ連が崩壊し各共和国が独立し、さらに独立国家共同体が形成されるという歴史的事態を前に、内外の資料収集を行った。まず、この時期にモスクワに滞在した研究分担者より詳細な報告を受け、一方で研究分担者の監訳・解説により、ク-デタ-の具体的な推移と事実関係が明らかにされた(ゴルバチョフ/和田春樹解説『世界をゆるがせた三日間』徳間書房、1991年)。つづいて研究分担者によりラトビア共和国の経済改革について現地調査が行われた(別途予算)。 2.研究分担者により中国において現地農村調査が実施され(別途予算)、農家調査票にもとづく詳細な報告が行われた。他方、旧ソ連農業の現状について専門家に対するヒヤリングを実施し、これらを踏まえて農業・農政改革の対比を行った。この結果、中国の場合は個別経営化と流通統制の緩和が漸次的に行われたため、農産物の需給バランスが保持され、かつ経済改革の順調な展開をもたらしたが、旧ソ連の場合にはいずれも拙速的に取り組まれているため、農産物需給が大きく混乱している、との知見が得られた。 3.北京で開催された「東西文化関係」、「企業改革」、「司法改革」をテ-マとする国際シンポジュ-ムに各分野の研究分担者が参加し、研究者と議論するとともに天安門事件以後の研究状況をフォロ-した。 4.91年4月に第2回「中ソ比較研究シンポジュ-ム」を開催し、80年代初頭のソ連、ポ-ランド、および89年以降の中国における強権的政治体制の比較を行い、その過度的性格を明らかにした。 5.成果取りまとめ(近藤邦康、和田春樹編『中ソ比較研究』[仮題]東京大学出版会、1992年秋刊行予定)にむけ、定期的に研究会を実施した。
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