研究課題/領域番号 |
01301012
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
本明 寛 早稲田大学, 文学部, 名誉教授 (70063112)
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研究分担者 |
織田 正 早稲田大学, 文学部, 教授 (50063706)
春木 豊 早稲田大学, 人間科学部, 教授 (80063551)
糸魚川 直祐 大阪大学, 人間科学部, 教授 (90027962)
内山 喜久雄 日本赤十字看護大学, 教授 (20015423)
間宮 武 田中教育研究所, 所長
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キーワード | 健康行動 / ストレス / 免疫 / 社会的支援ネットワ-ク / 健康障害 / 生活環境 / ストレスマネ-ジメント |
研究概要 |
本研究は1989年度から1990年度までの2年間にわたって計画された研究である。初年度は、研究全体の遂行のために必要な理論的枠組みの設定やメンバ-間の学術情報の交換を行うために全4回の研究集会を開催した。また健康行動に関する国内外の文献資料を収集し、この分野の研究を学問的に体系化する作業の準備を行った。 本年度は、上記の準備的研究をふまえて各班ごとに理論的、実証的な研究を行った。 1.健康行動研究 各種の健康行動の評定尺度をふまえて健康行動を包括的に評定するための新しい尺度を構成し、因子分析的研究を行った。サンプルとしては職業人と大学生を合せて約500名を用いた。因子としては「精神的健康」「社会的支援ネットワ-ク」「身体的健康」などが抽出された。2.発達研究 心身の健康度の評定尺度を児童・生徒に実施し、年齢・学年による得点差を調べた。サンプルは約500人であった。結果として加齢による得点の差がみられた。また健康と病気の概念を認知的発達段階の立場から調査を行った。サンプルは児童・生徒約1400人であった。学年が進むにつれて、健康や病気(の原因)に対する見方に発達的変化があることが示唆された。3.健康障害研究 ストレスには生理・行動・認知の3種のフェ-ズがあり、それぞれのフェ-ズに有効なストレスマネ-ジメントの方法(たとえば自律訓練法)を効果的に適用することによってウェルビ-イングの状態がみられることを事例研究によって証明した。またストレスと健康(疾病)を媒介するメカニズムとしての免疫系のはたらきに関する従来の諸研究を概観した。4.生活環境研究 生活環境を生態系と社会系に分け各々が心身の健康にどのような関係があるかを理論的に検討した。
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