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1990 年度 研究成果報告書概要

「転換期」における農村社会の変容と農民意識の諸相

研究課題

研究課題/領域番号 01301014
研究種目

総合研究(A)

配分区分補助金
研究分野 社会学
研究機関東北大学

研究代表者

細谷 昂  東北大学, 教養部, 教授 (10005754)

研究分担者 管野 仁  東北大学, 文学部, 助手 (30214729)
秋葉 節夫  広島大学, 総合科学部, 助教授 (90192905)
伊藤 勇  福井大学, 教育学部, 助教授 (90176321)
小林 一穂  大阪外国語大学, 外国語学部, 助教授 (20150253)
中島 信博  東北大学, 教養部, 助教授 (80005826)
研究期間 (年度) 1989 – 1990
キーワード農村社会の変化 / 水稲集団栽培
研究概要

われわれの調査対象地は、山形県庄内地方に位置する酒田市北平田地区および鶴岡市京田地区である。両地区においてわれわれは、農業と農家経済の現状に関する調査、および100名の男子農民と80名の農村人との面接による農民の家族生活と社会意識に関する調査を実施した。
1.両地区とも主要農産物はいぜんとして米であるが、しかし近年、「転作」政策の影響もあって、微弱ながら蔬菜などプラスアルファ-部門の展開がみられる。しかし圧倒的多数の農家は、さまざまな農外収入への依存をいっそう深めている。
2.かつて庄内地方において展開がみられた集落ぐるみの水稲「集団栽培」は、すでに解体しており、今日集落内で機能している共同の関係は、機械の共同利用や生産物の共同販売など特定目的のための、少数の有志農家の共同である。これは、農村社会の伝統的秩序の解体と、新しい合理的関係の形成を意味しているといえよう。
3.農民の伝統的な「家」においては、会計は単一であり、それを掌握しているのは「家長」であった。しかし近年では、「家長」が掌握する「主家計」はいぜん存在しているが、しかしその他に、それぞれの世代の夫婦がもつ「別勘定」があって、それにもとづいて、余暇旅行など夫婦単位で行動する慣習が確立してきている。これは、農民の「家」の家父長制的秩序の解体と新しい型の「家」、いわば「核家族連合としての家」の形成を意味しているといえよう。

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公開日: 1993-08-12  

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