研究課題/領域番号 |
01301022
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
越井 郁朗 大阪府立大学, 総合科学部, 教授 (50039963)
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研究分担者 |
松本 通晴 同志社大学, 文学部, 教授 (90066142)
塩原 勉 大阪大学, 人間科学部, 教授 (40107016)
金屋 平三 大阪市立大学, 文学部, 教授 (50039054)
遠藤 惣一 関西学院大学, 社会学部, 教授 (20079627)
間場 寿一 奈良女子大学, 文学部, 教授 (60030037)
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キーワード | 地域活性化 / 地方文化 / 一村一品運動 / 地域づくり |
研究概要 |
1.地域振興の動向とその社会的影響並びに地方文化の実状について、福島県と山形県とを主対象として、資料を収集した。 2.福島県では、会津若松市を中心とする会津地区の現地調査を実施して、特徴的な地域振興の実態と住民の生活の中に生きている地方文化についての資料を収集した。会津地区は歴史的文化的自然的条件によって、一定の完結した生活空間を構成する。この会津盆地と周辺山間地区とから成る会津地区では、その多彩な歴史的遺産・水と温度に恵れた豊かな自然などを活用した地域づくりが特徴的である。即ち、歴史的町並みの保存と再生、特産品作り、都市部との地域間交流、伝統文化や行事の継承と復活、住民の要求に沿った新しい文化的活動の創出などの事業が行われている。 3.山形県は、歴史的文化的自然的条件によって、それぞれ特色のある4地区に区分されるが、本研究では置賜地区と村山地区とを対象に現地調査を実施し、地域振興の動向と地方文化について資料を収集した。2地区とも盆地部と周辺山間地区とから成るが、それらを特徴づけているのは、水量豊かに貫流する最上川と、信仰の山月山の蔵王山系である。ここでは、これらの地域特性を生かした特産品作り、伝統文化の継承と保存、特色あるイベントの開催、そして地域活動を支え担う人づくりなどの事業に取組んでいる。 4.福島・山形両県とも、一般的に過疎化の脅威にさらされている地域ほど、村おこしに熱心であり、また、経済的に地域振興事業の軌道に乗っても、人口流出傾向が依然続くケ-スも見られ、今後の地域づくりの課題を示唆している。 5.次年度は、瀬戸大橋の開通によって変貌しつつある高知県と、一村一品運動の発祥の地である大分県とを対象に調査を実施の予定である。
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