研究課題/領域番号 |
01301026
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研究機関 | 甲南大学 |
研究代表者 |
野々山 久也 甲南大学, 文学部, 教授 (30067863)
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研究分担者 |
服部 範子 兵庫教育大学, 学校教育学部, 助教授 (70189570)
桂 良太郎 奈良大学, 社会学部, 講師 (50214359)
神原 文子 愛知県立大学, 文学部, 助教授 (50186178)
指田 隆一 四天王寺国際仏教大学, 文学部, 講師 (00196198)
善積 京子 追手門学院大学, 文学部, 助教授 (80123545)
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キーワード | ライフスタイル / 核家族 / 家族の多様化 / 情報化 / サポ-ト・システム / 家族 / 家族規範 / 家族システム |
研究概要 |
本研究の目的は、従来の家族の歴史的変動研究の成果を踏まえつつ、とくに情報化社会の進展のなかで家族のライフスタイルがどのような多様性を呈するかを明らかにすることである。第1年度は、「標準的な家族」を対象に神戸市在住の夫婦1000組を無作為抽出して、その実態と意識について郵送留置き調査を実施した。第2年度(最終年度)は、第1年度に実施した調査デ-タの集計および分析作業に、まず多くの時間を費やした。調査結果についての詳細は、「科学研究補助金研究成果報告書(冊子体)」に収録されているが、たとえば家族の意義については、多くの人びと、とくに妻たちがそれを情緒的なものと認識していること、また高学歴の妻、夫の収入の多い妻、子どもが中学以上の妻たちに「私事化」の傾向がみられ、夫は若いほうに「私事化」の傾向がみられ、概して家族意識の多様化が比較的豊かで都会育ちの高学歴の夫婦にみられた。情報化については、それにともなう夫の在宅勤務やサテライト・オフィスなど、家族領域に夫の仕事領域が接近することには妻のほうに否定的回答が多くみられた。このように、いくつかの新しい知見があったが、より精密な分析および考察は、これからである。 なお、本研究の目的である家族のライフスタイルの多様化の研究の第2の柱は、「非標準的な家族」のライフスタイルの多様性についての研究である。本年度(最終年度)は、第1年度の調査デ-タの分析および考察に多くの時間を費やしたが、くわえて非標準的な家族、すなわち事実婚家族、母子家庭、三世代家族、高齢者夫婦世帯について、主として事例研究を中心(ただし事実婚家族100世帯については郵送配票調査を実施)にしてライフスタイルの多様性に関しての実態と意識についての調査を実施した。現時点では、調査デ-タの整理の段階であって、その分析と考察は、これからである。
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