研究課題/領域番号 |
01301039
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
教育学
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研究機関 | 国立特殊教育総合研究所 |
研究代表者 |
管原 廣一 国立特殊教育総合研究所, 聴覚・言語障害教育研究部, 部長 (30000269)
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研究分担者 |
肥後 功一 国立特殊教育総合研究所, 聴覚・言語障害教育研究部, 研究員 (00183575)
鷲尾 純一 国立特殊教育総合研究所, 聴覚・言語障害教育研究部, 室長 (82002854)
大石 益男 国立特殊教育総合研究所, 聴覚・言語障害教育研究部, 室長 (10168859)
大沼 直紀 筑波技術短期大学, 教授 (20169022)
笠木 重人 国立療養所, 松江病院・小児科, 医長
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研究期間 (年度) |
1989 – 1990
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キーワード | 重症心身障害児 / 聴性行動 / 聴覚学習 / BOA |
研究概要 |
重症心身障害児の聴性行動を促進し、コミュニケ-ションの成立を援助することを目的に、下記の内容について考察した。 1.重症心身障害児の聴性行動発達を評価し、指導する際の方法の確立 (1)BOAの実施法 刺激音の呈示、評価法について試案を得た。 (2)聴覚学習のすすめ方 聴性行動を、反射驚愕の段階、意志を伴う段階、感情を伴なう段階、積極的探索を示す段階にわけ、各段階での指導法を整理した。 (3)補聴器の試験的装用 補聴器装用の条件について考察した。 2.重症病身障害児38例(デ-タが完成したのは14例)に対して、特定剌激音での聴覚学習を、上記の方法で集中的に(1ケ月)実施し、その効果等について考察した。 (1)多数例での聴性行動の改善が見られた。特に、反射の段階から、意志や感情を伴なう段階への変化が顕著であった。 (2)積極的な探索行動への発展は、成立した行動を生活に汎用することによって生じるのではないかと考えられた。 3.保育所に入所する重症心身障害児の事例研究 5才の男児を対象として事例研究を行った。収集した情報は、上記1で示した資料・保母と対象児のコミュニケ-ションの録画記録と、保母の保育日記であったが、その結果次のことがわかった。 (1)聴性行動の出現、成立は保母の見方と深いかかわりがあること. (2)実際の生活では、ひとつの音激に対する行動の成立が、保育者との関係に大きな貢献をすること。 その他、成人デイケア施設の事例から、対象児の音の認知過程と介護者の係わりについて検討し、プログラムの骨格を得た。
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