研究課題/領域番号 |
01301040
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
大林 太良 東京大学, 教養学部, 教授 (20012263)
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研究分担者 |
埴原 和郎 国際日本文化研究センター, 研究部, 教授 (70011707)
徳川 宗賢 大阪大学, 文学部, 教授 (70000403)
佐原 眞 奈良国立文化財研究所, 埋蔵文化財センター, 研究指導部長 (20000466)
小島 美子 国立歴史民俗博物館, 民俗研究, 教授 (20183337)
佐々木 高明 国立民族学博物館, 第2研究部, 教授 (10031692)
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キーワード | 日本人 / 日本文化 / 地域性 / 実地調査 / デ-タベ-ス / 分布図 / 学際的シンポジウム |
研究概要 |
1.「日本人(所謂和人、アイヌ、南西諸島の人々を含む)の身体と文化に存在する地域性を、日本列島の脱域にわたり、かつ先史時代から現代に至るまでの全期間を通じて総合的に研究する基礎作業である」、という本研究の目的に従い、5回に及ぶ研究分担者全体の研究会に於いて、各班の調査・研究状況、問題点についての情報と意見の交換を行った。2.実地調査としては、「民族学班」は石川県の山村で生業形態に関する調査、「民俗学班」は長崎県五島列島で伝統的民俗に関する調査、「歴史学班」は岩手県で墓碑名に関する調査、「自然人類学班は沖縄で弥生期の人骨発堀調査を実施し、従来情報・資料の不足していた地域について補うところが大きかった。また、将来、大規模な実施調査を行うための初時的なパイロット・スタディの性格も合わせ持っていた。3.他方に於いて、デ-タベ-ス作成の作業も進捗し、「民族学班」と「民俗学班」は日本各地に関する民族誌、民俗誌の文献に当たり、その調査地、調査項目の内容に関わる詳細なリスト作りを行った。「考古学班」は日本地の考古学発掘報告書に当たり、その発掘地や発掘物等に関わる詳細なリスト作りを行った。「言語学班」は日本各地の方言のデ-タベ-ス化と分布図作りを進めた。「自然人類学班」では、約50集団、2000個体余りの日本人の頭骨に関する各種計測値等をデ-タベ-ス化した。4.これらデ-タに関しては、すべて随時、分布図としてビジュアル化を図っているが、次年度に於いてもさらに補正を加え、日本人、日本文化の地域性研究の基礎を構築する予定である。なお、実地調査に関しても、本年度不十分な地域に限り、次年度に補足調査実施する予定である。5.平成2年度は、研究分担者及びその外部からの参加者によって、日本人と日本文化の地域性に関する学際的シンポジウムを開催し、知見の整理と大きなパ-スペクティブの提示をめざす。
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