研究課題/領域番号 |
01301057
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
岩田 礼 静岡大学, 人文学部, 助教授 (10142358)
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研究分担者 |
遠藤 光暁 青山学院大学, 経済学部, 講師 (30176804)
古屋 昭弘 早稲田大学, 文学部, 助教授 (70165497)
平田 昌司 京都大学, 文学部, 助教授 (50150321)
太田 斎 神戸市外国語大学, 外国語学部, 助教授 (40160494)
落合 守和 静岡大学, 教養部, 助教授 (40117700)
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キーワード | 漢語方言 / 言語地図 / 通時的変化 / 方言地理学 / 方言区画 |
研究概要 |
漢語方言の研究は過去十年間めざましい進展をみせ、その成果は『中国言語地図』(1988)の方言区画として集約されたが、我々の認識ではこれはまだ研究の第一歩に過ぎない。本研究は日本の方言研究の成果も取り入れた新しい漢語方言地図を作製すること、またそれによって漢語方言の通時的形成と変化の実態及び変化に対する言語外的諸要因の関与等を解明することを目的とする。本年度(第2年度)は、昨年度に引続き言語地図作成の為の基礎的作業を分担して進めながら、二度の研究会によって研究上の問題と成果を討議した。 1)<二種類のデ-タベ-スの作成:>___ー初年度作成の“地点カ-ド"(既調査の全地点について地点番号、地点名、資料内容を検索しうるData Base)について校正、補充作業を行い、新たに調査(発行)年をデ-タとして追加した。この作業と平行して約30の対象項目(音韻、語彙、文法の各項目を含む)について、デ-タベ-ス上で“言語デ-タカ-ド"を設計し、“地点カ-ド"と結び付けて各地点の言語情報を入力する作業を進めた。入力は言語形式を漢字又は発音記号によって直接入力する方法と、予め形式を分類し記号によって入力する方法、の二つを併用することとした。なお“地点カ-ド"は最終年度報告書の別冊として公開する予定である。 2)<漢語方言地図作成のための準備作業と理論的検討>___ー:2年度はいくつかの項目について試みに広域地図を作成し、分布状況を検討した。音韻・語彙だけでなく文法項目でもかなり規則的な分布が窺われ、通時的変化の解明に寄与しうることが明かとなった。来年度は言語地図を作成するので、現在基礎地図(白地図)を作成中である。なおパソコンによる方言地図作成を検討してきたがなお技術的な困難が多く、将来のための研究は継続するが本研究では主にスタンプ方式によって言語地図を作成することにした。
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