研究課題/領域番号 |
01301069
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研究機関 | 八千代国際大学 |
研究代表者 |
蓼沼 謙一 八千代国際大学, 政治経済学部, 教授 (70017565)
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研究分担者 |
盛 誠吾 一橋大学, 法学部, 助教授 (90134874)
本田 尊正 青山学院大学, 法学部, 教授 (00082678)
毛塚 勝利 専修大学, 法学部, 教授 (30109136)
横井 芳弘 中央大学, 法学部, 教授 (70054997)
坂本 重雄 静岡大学, 人文学部, 教授 (10021825)
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キーワード | 海外進出企業 / 人事管理 / 外国労働法 / 労働の弾力化・柔軟化 |
研究概要 |
1 今年度は本研究の最終年度にあたり、各研究担当者が分担した個別研究テ-マについての研究を継続するとともに、月一回東京において研究会を開催したほか、研究成果刊行のための作業を具体的に開始した。 2 本研究の今年度における第一のテ-マは、とりわけ80年代の欧米諸国において活発な議論の対象となった「弾力化」問題を総合的に分析し、それとの関連において海外進出企業が直面している各国の労使関係制度や実態の動向とその意義を明らかにすることにあった。そのため、OECD、ILOなど国際機関の弾力化に関する報告書、国際的共同研究の成果などの検討を通じて、弾力化論議の内容や意義を明らかするとともに、各研究分担者が担当する各国の動向やその背景についての検討を行った。 3 弾力化をめぐる各国の動向は、それぞれの特殊な事情を反映してきわめて多様であり、たとえば職(job)の解体を含む生産組織の再編が中心的問題とされるイギリス、立法改正により弾力化が追求されるドイツやフランス、団体交渉・協約において新たな弾力化の兆候がみられるアメリカなど、国ごとに顕著な特色がある。また、多くの国において、雇用形態、労働力の配置・移動、労働時間、賃金構造などについて、制度面・実態面での大きな変化が認められ、とくにヨ-ロッパでは、EC統合に向けた各国の対応も注目される。 4 今年度の第二のテ-マである「各国の人事・雇用制度の現状・特質と海外進出企業」については、第一のテ-マとの関連で最近の各国の状況・変化を検討したほか、アジア諸国に関しては鋭意資料・情報の収拾を行った。今後は、各国の具体的紛争事例の検討を通じて海外進出企業における人事・労務をめぐる法的問題を整理・分析し、研究成果の刊行を行うことにしている。
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