研究課題/領域番号 |
01301074
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研究機関 | 慶応義塾大学 |
研究代表者 |
大山 道広 慶應義塾大学, 経済学部, 教授 (10051517)
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研究分担者 |
吉野 直行 慶應義塾大学, 経済学部, 助教授 (50128584)
塩澤 修平 慶應義塾大学, 経済学部, 助教授 (90146564)
出井 文男 神戸大学, 経営学部, 助教授 (90093541)
牧 厚志 慶應義塾大学, 商学部, 教授 (20051906)
西村 和雄 京都大学, 経済研究所, 教授 (60145654)
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キーワード | 金融自由化・国際化 / 経常収支 / 資本移動 / 為替レ-ト / 購買力平価 / 経済成長 / 直接投資 / 国際分業 |
研究概要 |
初年度に引続き、研究分担者の全員ないし一部が参加する研究会、打ち合せ会を平均して毎月1回のペ-スでもった。本年度は資本市場の自由化・国際化に関する理論的研究を深めることに重点をおいたが、若干の実証的研究にも着手した。研究会は研究分担者の中間報告を中心に行われたが、昨年同様外部の専門家からの技術知識の提供を受ける場としても活用された。9月にはオ-ストラリア国立大学のM.McAleer教授を招いて統計処理に関する新しいノウハウを学び、また明けて3月には神戸大学の足立英之教授による金融経済の動学的分析の説明を受けた。このほか、12月には慶應義塾大学経済学会主催の「金融の自由化・国際化」をテ-マとするコンファレンスに全員で参加し、多くの外部専門家の関連研究の報告を聞くと同時に、一部の研究分担者の研究報告も行った。このコンファレンスはわが国における第一線の金融専門家約30名の参加を得ることができ、当研究の目的にとってきわめて有用であった。本年度に得られた主要な研究成果は次の通りである。(1)非貿易財を含む2国経済モデルを構築し、金融財政策が経常収支、資本移動、為替レ-トに及ぼす影響を明らかにするとともに、従来の購買力平価説を再検討し、新しい平価を推定して現実の為替レ-トの動きと対比した。(大山、牧)(2)自由な資本移動の下で一国の対外収支、債務残高がどのように推移するかについての理論的な研究を深化した。(大山、西村)(3)資本移動と国際分業の動学モデルを開発し、その分析に着手した。(西村、矢野)(4)国際資本移動を前提として財政金融政策の効果を理論的、実証的に検討した。(吉野、高橋、塩沢)(5)直接投資と国際貿易との関連について新しい理論モデルを提示した。(出井)尚、研究設備としては、西村がマッキントッシュIIciを京都大学に導入し、研究成果の整理、伝達に用い始めている。
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