研究課題/領域番号 |
01301074
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研究機関 | 慶応義塾大学 |
研究代表者 |
大山 道広 慶應義塾大学, 経済学部, 教授 (10051517)
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研究分担者 |
塩澤 修平 慶應義塾大学, 経済学部, 助教授 (90146564)
出井 文男 神戸大学, 経営学部, 助教授 (90093541)
吉野 直行 慶應義塾大学, 経済学部, 教授 (50128584)
牧 厚志 慶應義塾大学, 商学部, 教授 (20051906)
西村 和雄 京都大学, 経済研究所, 教授 (60145654)
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キーワード | 金融自由化・国際化 / 為替レ-ト / 購買力平価 / 対外債務 / 経常収支 / 景気変動 / 財政金融政策 / 直接投資 |
研究概要 |
本年度も研究分担者の全員ないし一部が参加する研究会、打ち合せ会を毎月ほぼ一回のベ-スで行った。本研究の最終年辰に当たるため、研究会は研究分担者の最終報告とその一層の深化のための討論にあてられた。また、本研究の成果のひとつとして、本年度は大山ー西村、西村ー矢野、高橋ー牧などの共同研究プロジェクトが進行し、そのための小討論会も頻繁にもたれた。昨年度12月に開催された慶應義塾経済学会主催の「金融の自由化・国際化」をテ-マとするコンファレンスには、本研究の研究分担者全員が報告者ないし討論者として参加したが、そこで報告された塩沢、吉野、牧の論文は三田学会雑誌84巻2号(1991年7月)の小特集に参加する形で掲載された。こうした活動を通じて本年度に得られた主要な研究成果は次の通りである。(1)自由な国際資本・為替取引の下で、為替レ-トがどのように変動し、経常収支の調整に過程にいかなる役割を果たすかを理論的に明らかにした。(大山)(2)一国の経常収支、対外債務が人々の時間選好と国際的な貸借条件を反映していかに変動するかの研究を仕上げた。(西村、大山)(3)非貿易財を含む2国モデルによって従来の購買力価説を再検討する作業を進めたが、実証分析に問題を残した。(大山、牧)(4)資本移動、国際分業、景気変動の動学モデルの分析を進めた。(西村、矢野)(5)資本市場の自由化ないし国際化を前提として、一国の財政金融政策が内外のマクロ経済に及ぼす効果を理論的、実証的に解明した。(高橋、塩沢、吉野)(6)直接投資と国際貿易、特に南北貿易との関連を明らかにする新しい理論モデルを完成した。(出井)(7)各国の生産性と社会資本との関連に関する国際比較研究に着手した。(高橋、牧)以上のうち、高橋、西村ー矢野の研究成果は理論・計量経済学会全国大会(1991年9月)で発表された。当初予定していた理論的研究はほぼ実現できたが、実証研究は未完成のものが多い。
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