研究課題/領域番号 |
01301085
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
商学・経営学
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
熊田 禎宣 東京工業大学, 工学部, 教授 (50016482)
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研究分担者 |
五十嵐 寧史 東京工業大学, 工学部, 助手 (80222842)
兼田 敏之 東京工業大学, 工学部, 助手 (10192543)
坂野 達郎 日本社会事業大学, 専任講師 (40196077)
牧 広篤 気象庁, 総務部・企画課, 調査官 (70209401)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1990
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キーワード | プラニング・ブラックボ-ド / 選挙管理業務 / 進行管理 / エキスパ-トシステム / ネットワ-クシステム |
研究概要 |
昭和61度科学研研究費で堤案されたプランニング・ブラックボ-ドのモデルを用いて現場担当官によるヒアリングを行なった緒果、このようなシステムを用いることによつて複数部局・事業間での情報の共有化への要望が高いことを確認した。しかし実用化への間題点として、プランニグ・ブラツクボ-ドのようなネツトワ-クシステムを現状では縦割の組織体系である。白治体に導入することは、質的な業務の高度化にはつながらないことや、情報システム導入には現場の反対がある、といつた指摘を受けた。 そこで本研究ではプランニング・ブラックボ-ドのようなネットワ-クを導入する上での知見を得るために、第一段階として情報交換を主とし、ネットワ-クによる進行管理の有効な業務を突破口とすることを孝えて研究計画を立てた。まず、白治体のいろいろな部局の担取官へインタビユ-を行なつた結果、現在の自治体の業務の大半はラインを軸とした縦割の組織によるものであることを再確認したが、同時にネツトワ-ク型の情報交換を行なつている業務の一つとして選挙管理業務を指敵された。 そこで選挙管理業務がネットワ-クを利用した情報システム導入の突破口となることを確認するために、パ-ソナルコンピュ-タ上で既在の通信システムを設計した。試作品を用いた現場担当官への調査の結果、選挙管理業務においては対話型処理によるエキスパ-トシステムとネットワ-クによる通信を組み合わせることで導入に関する障害妾因を取り除くことが出来ることが判明した。 この調査で得たコメントを参考として改良したシステムの概念設計を基に全国の選挙管理業務の担当官に意識調査を行なったところ、ネットワ-クシステムの導入による業務の高度化について現場の担当官からの示持を受けた。またシステムの導入に際に問題となる計算機操作への抵抗、人員削減、業務の合理化等については、監督部署の懸念とは対象的に、現場の担当者の間では積極的な傾向が見られた。 以上より選挙管理業務をモデルケ-スとして現場へ導入を図ることで、将来地方公共団体の業務のネットワ-ク化への利用を図るための業務実験を行い、今後の地方公共団体にやけるネットワ-ク機能を活用した情報システム構築に関して、基礎となる知見と実績を築くことの可能性を示し、選挙管理業務を今後のネットワ-クシステム化を進める上での第一段階として位置づけることが出来たものと考える。 (以上の研究成果は第17回日本行動計量学会大会「選挙管理業務におけるエキスパ-トシステムの導入」、及び日本都市情報学会第4回全国大会「選挙管理業務支援情報システムの設計」で発表済。)
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