研究課題/領域番号 |
01302006
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
本橋 信義 筑波大学, 数学系, 教授 (70015874)
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研究分担者 |
佐藤 雅彦 東北大学電気電信研究所, 教授 (20027387)
上江洲 忠弘 東京理科大学, 理学部, 教授 (60015550)
八杉 満利子 京都産業大学, 理学部, 教授 (90022277)
坪井 明人 筑波大学, 数学系, 講師 (30180045)
江田 勝哉 筑波大学, 数学系, 助教授 (90015826)
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キーワード | モデルの理論 / 情報と論理 / ブ-ル値モデル / 公理化 / 様相論理 / 安定性理論 / 超準解析 / 計算可能性 |
研究概要 |
文研究の最終年度となる平成3年度、今までに得られてきた成果を各グル-プ毎に整理する作業がおもに行われた。 この中で、証明論のグル-プは、八杉満利子を中心とする京都産業大学の研究グル-プが、超準解析学に関する証明論的研究を発開し、モデルの理論的超準解析学と証明論的解析学の対照研究に新機軸を打ち出し注目された。 また、上江洲忠広は、本橋信義により、モデルの理論的手法で研究された「公理化」の問題を証明論的に追求する手法を開発し、その成果は、日本数学会の欧文機関誌にされた。 また、小野寛晰を中心とするグル-プは、従来から、MLG数理論理研究集会を足場に、様相論理、中間論理、多値論理等の非標準論理の研究を進めていた。アジア論理会議では、共産圏から、この方面の研究者が多数参加したこともあり、彼らとの研究交流の結果、これらの方面で多くの研究成果が得られている。 モデルの理論のグル-プでは、本橋信義が、情報概念を用いた新しい論理学を構築しつつある。この論理学はアジア論理会議でのオ-ストラリア、モナッシュ大学のクロスリ-教授と討論を経てさらに精錬された。そして、その成果は新しい論理学の啓蒙書として結実しつつある。この間の事情については、この啓蒙書 「情報時代の論理学ーあたらし論理学への誘い」 の後書に詳しく説明されている。 また。坪井明人は、アジア論理会議の招待講演で群の定義可能性に関するモデルの理論的研究を発表している。さらに、坪井を中心とするグル-プは、ガロワ理論のモデルの理論的研究という、あたらし意欲的な研究を始めている。集合論のグル-プでは、江田勝哉が、ア-ベル群の研究を、集合論とモデルの理論を駆使して発展させている。それらの成果の一部はアジア論理会議でも発表された。計算可能性の理論のグル-プでは、このグル-プの中心的指導者である島内剛一氏の急死という事態に研究活動が一時的には停滞したが、最近では、佐藤雅彦を中心に、新たに活動を始めている。
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