研究課題/領域番号 |
01302008
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
数学一般
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
国田 寛 九州大学, 工学部, 教授 (30022552)
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研究分担者 |
小倉 幸雄 佐賀大学, 理工学部, 教授 (00037847)
志賀 徳造 東京工業大学, 理学部, 教授 (60025418)
伊藤 雄二 慶応大学, 理工学部, 教授 (90112987)
小谷 眞一 東京大学, 理学部, 教授 (10025463)
渡辺 信三 京都大学, 理学部, 教授 (90025297)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1990
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キーワード | 確率解析 / マルコフ過程 / 極限定理 / ランダム媒質 / ガウス過程 / エルゴ-ド理論 / シュレディンガ-作用素 / 確率制御 |
研究概要 |
初年度は7個の研究班、2年度は5個の研究班を組識し、それぞれの研究課題について研究を行った。主な研究成果は下記の通りである。 1.確率解析の研究、Wiener空間上の測度の解析を行なった。その結果(1)熱方程式の基本解のt↓0での漸近挙動の確率論的解釈、(2)無限次元空間上のSobolev空間の構造 (3)Wiener空間上のDeーRham分解無限次元空間上の幾何学の建設、等の成果を得た。 2.マルコフ過程の研究、飛躍のあるマルコフ過程に対して、(1)基本解の評価、(2)均質化定理、(3)再帰(非再帰)性の判定条件、等において成果を得た、また数理物理における相対論的Weyl量子化ハミルトニアンと加法過程の関係を明らかにした。 3.極限定理の研究、極限定理に関連した確率分布の研究において成果を得た。特に独立増分をもつ自己相似過程の分布がLー分布であり、逆に任意のLー分布が上記確率過程の分布として現れることが明らかになった。 4.ランダム媒質の中の確率過程の研究。ランダム媒質の中のランダムウオ-ク及び拡散過程のt↑∞のときの漸近挙動に関して成果を得た。 5.ガウス測度及びガウス型確過程の研究、成果の一つとして、フィ-ドバックのある通信路の容量はフィ-ドバックのない通信路の容量の高々2倍であることが明らかになった。 6.確率論とスペクトルの研究、(1)磁場をもったSchrodinger作用素のスペクトル、(2)SierpinskiのCarpet及びGasket(フラクタル)上のラプラス作用素のスペクトルの構造が明らかになった。 7.エルゴ-ド理論の研究、Anosov blow,holocyle blow等種々の力学系の構造を明らかにし、また連分数展開に付随した局所中心極限定理と素数定理との関連が明らかになった。
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