研究課題/領域番号 |
01302012
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
大沼 甫 東京工業大学, 理学部, 教授 (00011544)
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研究分担者 |
畑中 吉治 大阪大学, 核物理センター, 助教授 (50144530)
鹿取 謙二 大阪大学, 理学部, 教授 (20013485)
清水 肇 山形大学, 教養部, 助教授 (20178982)
織原 彦之丞 東北大学, サイクロトロンRIセンター, 教授 (00004432)
谷畑 勇夫 理化学研究所, リニアック研, 主任研究員 (10089873)
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キーワード | リングサイクロトロン / 核構造 / 核反応 / 中性子過剰核 / パイ中間子発生 |
研究概要 |
本年度も引続き各サブグル-プにおいて活発な討論と準備が行われた。オンライン質量分析器、反跳核分析器、2πガンマ線検出器、汎用散乱槽などは稼働を開始し、実験デ-タが出始めており、その解析・検討と議論が理論研究者も交えて進められている。 中でも、中性子過剰核における中性子ハロ-とそれに関連した問題については、ハ-トリ-フォック殼模型計算や、相対論的ハ-トリ-理論など数多くの理論計算がなされた。またこれらの核にソフト巨大共鳴と呼ばれる励起モ-ドの存在する可能性が指摘されているが、それを確かめる実験もスタ-トした。 ^<14>Nビ-ムでCを照射したときに発生するしきい値以下でのπ中間子発生に関しては、エネルギ-分布に関する新しいデ-タが得られ、発生機構についての議論がなされた。また、重イオン破砕片の偏極、天体核反応に関連した ^<20>Mgのベ-タ崩壊に関しても新しいデ-タが得られつつある。 スペクトロメ-タ-電磁石とスウィンガ-電磁石は平成2年2月ー3月に磁場測定を行ない、その後真空箱類取り付け、コントロ-ル系の配線、真空テスト等を経て、6月に最初のビ-ムを通した。更に7月から各種ビ-ムに対するトランスポ-トや光学診断実験、カウンタ-テスト、デ-タ取り込みのテスト等を行い、ほぼ予期通りの性能を持つことが示された。本年度からは本格的な実験が開始される。 平成2年9月ー10月の日本物理学会秋の分科会では、一般講演の他にいくつかの特別講演・シンポジウム講演で本研究に関連した話題が取り上げられた。また、平成2年10月には、核研で「核反応の最近の話題」研究会が開かれ、本研究のメンバ-も参加して、成果の報告と活発な討論を行った。
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