研究課題/領域番号 |
01302035
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
冨田 康光 大阪大学, 工学部, 教授 (30029251)
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研究分担者 |
橋本 聖史 大阪大学, 工学部, 助手 (50183554)
船木 俊彦 大阪大学, 工学部, 助教授 (90029174)
豊貞 雅宏 九州大学, 工学部, 助教授 (30188817)
藤本 由紀夫 広島大学, 工学部, 助教授 (60136140)
岩田 光正 広島大学, 工学部, 教授 (80034346)
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キーワード | 疲労設計 / 実働荷重 / 疲労き裂伝播速度 / 下限界応力拡大係数 / 荷重時刻歴 / 標準ランダム疲労試験法 |
研究概要 |
船舶及び海洋構造物の疲労設計を現行の線型累積被害則の基礎を置く方法で行うことでは高い信頼性が得られない。最も信頼性が高い設計法は、実働荷重又は実働荷重状態を疲労強度の観点からシミュレ-トできているランダム荷重系列を負荷する疲労試験結果に基づいた方法である。それ故、実働荷重下にある構造物、機器の疲労破壊設計には、疲労試験のための標準となるシミュレ-ション試験法を見出すことが急務である。シミュレ-ション試験法には実働荷重状態のシミュレ-ション、環境のシミュレ-ション、実構造部材のシミュレ-ションなどの課題がある。 本年度は荷重状態のシミュレ-ションに注目し、荷重振幅の密度分布は指数分布とし、荷重時刻歴(ピ-ク荷重の出現順序)に対し標準荷重を検討した。 1.指数分布ランダム荷重疲労試験を実施し、疲労き裂発生及び疲労き裂伝播速度に対し被害を与える限界値すなわち被労限、下限界応力拡大係数を明らかにした。その結果、被害を与える限界値は最大値に対し約25〜50%であり、繰返し数では全体の数パ-セントである。 2.船舶、海洋構造物に働く波浪外力の時刻歴の影響を明らかにするため、(1)荷重のピ-ク値の出現が各サイクルで独立な場合(実際の稼動状態と異なる)、(2)荷重のピ-ク値の各サイクルの出現がそれ以前のサイクルのピ-ク値に依存する場合について、上記1の結果を用いて5〜6ケ-スのランダム荷重系列を考察した。 3.上記2のランダム荷重系列に対し、軟鋼平板を用いた疲労き裂伝播試験を行い、荷重時刻歴によりき裂伝播速度が大きく支配されることを見出した。 4.疲労・破壊設計のための信頼性モデルの検討を行った。
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