研究課題/領域番号 |
01302052
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
山下 秀 秋田大学, 鉱山学部, 教授 (90001213)
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研究分担者 |
杉本 文男 東北大学, 工学部, 助手 (80124585)
松木 浩二 東北大学, 工学部, 助教授 (10108475)
大塚 尚寛 岩手大学, 工学部, 講師 (40133904)
古住 光正 岩手大学, 工学部, 助教授 (20003874)
山富 二郎 東京大学, 工学部, 助教授 (70107548)
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キーワード | 岩盤構造物 / 長期安定設計 / クリ-プ特性 / 繰り返し載荷 / 降伏挙動 / 疲労特性 / 応力腐蝕割れ |
研究概要 |
近年、鉱山などの資源開発の分野ばかりでなく、さまざまな方面での地下構造物の利用が検討されるようになり、これに伴う設計にあたって、従来では考えられていなかったオ-ダの深度や長期間での、岩石の静的あるいは繰り返し応力下における安定性や耐久性に関して確実な方法で評価する必要性が生じてきた。 この総合研究では、東北地区の岩石力学・岩盤工学を主たる研究分野とする3大学が、それぞれ最も得意とする分野を分担して実験・研究し、総合して岩石構造物の長期安定設計のための設計指標をまとめようとしている。 実行初年度の本年度は、申請計画の通り次の分担課題に関する実験の遂行・基礎デ-タの収集を行った。 秋田大学では、長期安定性の評価において最も重要な要因と考えられるクリ-プ特性を明らかにするため、2連岩石クリ-プ試験装置を設計し、発注・製作し、計測部の設置・調整等を終わって予備実験を開始している。試験対象岩石は、東北地区に広く分布し工学的に問題視されている凝灰岩とした。また、クリ-プ試験実施に先立ち、直接関連すると考えられる岩石の圧縮破壊の進行過程における降伏点を確認する実験を実施している。 岩手大学の分担者は、せん断載荷における破壊現象と降伏挙動およびAE発生挙動に関する実験を開始した。 東北大学の分担者は、2種の岩石について大気圧下および封圧下の三軸圧縮試験を行っており、疲労限度や疲労特性に関するデ-タを蓄積中である。また、一軸圧縮強度に及ぼすひずみ速度の影響に関する実験を行い、応力腐蝕割れを考慮した長期安定評価法について検討中である。 平成2年度は、これらの実験を継続すると共に結果を集約して岩盤構造物の長期安定設計に関する指標をまとめ、広く一般に呼び掛け、これをテ-マとする研究集会の開催を企画している。
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