研究課題/領域番号 |
01303001
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
加藤 重樹 京都大学, 理学部, 教授 (20113425)
|
研究分担者 |
梶本 興亜 京都大学, 理学部, 教授 (30029483)
大峰 巌 岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 助教授 (60146719)
塚田 捷 東京大学, 理学部, 教授 (90011650)
岩田 末廣 慶応義塾大学, 理工学部, 教授 (20087505)
中村 宏樹 岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 教授 (10010935)
|
キーワード | 化学反応 / 反応動力学 / 反応性散乱 / 半古典理論 / 電子状態緩和 / 光解離反応 / 水の集団運動 / 溶液内反応 |
研究概要 |
平成元年度に始まった本総合研究は今年度、最終年を向えた。本研究は化学反応の動力学理論の新しい展開をめざして、各分担者が(1)気相素反応過程、(2)電子励起状態の緩和と反応動力学、(3)反応系の集団運動の動力学の3つのグル-プのいずれかに属し、グル-プ内での共同研究を進めると共に、課題間にまたがる研究討論を通じて新しい問題を発堀することを目的として行なわれた。今年度は最終年に当るため、各分担者、グル-プの研究を過去2年間に引き続いて押し進めると共に、平成4年2月5日〜7日の3日間、全体会議(研究会)を開き、各分担者の研究成果の報告と今後の課題についての討論を行なった。今年度の研究成果としては、グル-プ(1)における反応性散乱を厳密に取扱う方法の確立、位相空間半古典論によりカオス運動の量子化、(2)のグル-プにおけるレ-ザ-場による反応制御についての理論的研究、光解離反応のポテンシャル面と動力学の計算、更には、グル-プ(3)における光誘起電子移動反応やジラジカル反応中間体の系間交差などの溶液内反応の分子動力学法による研究などをあげることができる。全体会議では班員はもとより班外の理論、実験の研究者を招き、本総合研究の成果について討論すると共に、液体論など今後反応動力学理論を前進させる諸領域の問題について活発な討論を行なった。本総合研究を終えるに当り、3年間の各分担者の精力な研究と度重なる研究討論によって本研究が掲げた目標は大体達成され、我国における反応動力学理論の前進に本研究が寄与することができたと自負している。
|