研究課題
総合研究(A)
本研究の目的は、高齢者の食と心身の健康との関係について、健康人を対象にした家政学的視点での総合的な研究を行うことにある。すなわち高齢者の健康と食との関わりについて、嗜好性、食生活状況、身体状況などを研究し、さらに供給される食物の最近の変化をも考慮した種々の観点からの考察を行い、人間生活に対する食の貢献について明らかにすることを目的とするものである。研究は3つのグル-プに分けて、個別テ-マに沿って行った。 A.食生活調査グル-プ:高齢食行動および食習慣の解析(八倉巻)、東京多摩西部地区の高齢者の食生活に関する研究(武田紀)、高齢者の食事調査(畑江)、骨密度に対する食生活の影響(江澤)、B.調理・素材研究グル-プ:高齢者の嗜好性に適したフレ-バ-(小林)、酵素処理による小麦タンパク質の嗜好性の向上(石井)、嗜好飲料の金属キレ-ト能の測定と比較(本間)、小麦粉のエ-ジング処理がスポンジケ-キの膨化に及ぼす影響(武田紀)、デンプン調理の加熱方法(武田珠)、収集月、鮮度および部位の異なる根菜類の最適加熱時間の予測(島田)、魚の調理に関する研究(畑江)、C.栄養・生理研究グル-プ:高齢者の味覚と唾液の関係(大橋)、カプサイシンの摂取による微量栄養素への影響(荒川)、油脂の栄養評価とその現状(五十嵐)上記について明らかになったばかりでなく、さらに、過食を避けバランスのとれた一定の食行動を一生取り続けることが大切であり、高齢男子に対す食教育の場および高齢者向け市販加工品、外食食品の開発が必要であり、脂肪の摂取の仕方、栄養素の充分なる供給および高齢者の嗜好(フレ-バ-)に合う食事の創成の必要性について堤言を行った。
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