研究課題/領域番号 |
01304012
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
森 樊須 北海道大学, 農学部, 教授 (10001398)
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研究分担者 |
斎藤 裕 北海道大学, 農学部, 助手 (20142698)
天野 洋 千葉大学, 園芸学部, 助教授 (00143264)
広瀬 義躬 九州大学, 農学部, 助教授 (10038218)
高藤 晃雄 京都大学, 農学部, 助教授 (50026598)
久野 英二 京都大学, 農学部, 教授 (10026560)
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キーワード | 捕食・寄生性天敵 / 天敵と害虫間の相互作用 / 生物的防除 / 種間・種間競争 / 個体群制御 |
研究概要 |
研究代表者及び研究分担者全員参加した研究検討会議を平成2年1月8〜9日、北海道大学において行った。会議では本研究課題にかゝわる問題について、各研究者がこれまで行ってきた研究について報告と、これからどう発展させるかにいて討論、今後の研究において切り込むべきポイントを絞った。その大要は次の通りである。 久野は捕食者・寄生者による個体群制御について、その成立条件と評価法について論説した。藤井はマメゾウムシ幼虫に外寄生する寄生蜂3種について、種内・種間競争について明らかにした。広瀬はダイズ加害性カメムシ類とその卵寄生蜂の相互作用システム、及びナス畑におけるミナミキイロアザミウマの発生消長と天敵の活動について、研究成果を報告した。高木はヤマネカイガラムノの導入寄生蜂2種の比較について発表した。古橋は柑橘害虫に対する捕食者と寄生者の個体群制御力について、特にヤノネカイガラムシの導入寄生蜂天敵による防除法、及びミカンハダニのResungence現象(薬剤散布による害虫個体群の復活現象)から見た天敵による個体群制御について詳しく報告した。天野はカブリダニの分布に関与する諸要因と生態系における天敵の種構成について総説した。斎藤はハダニとカブリダニの相互適応につ今て最近の研交成果を紹介した。森は輸入天敵であるチリカブリダニと土着天敵であるケナガカブリダニの2種の天敵を用いたハダニの生物的防除について総括した。且つ総合研究班として今後の問題などについて論議した。生物的防除の成功のためには、天敵と害虫の相互作用システムに関する基礎的研究と同時に、現行の農業の中で無視できない農薬を加えた三者の相互作用システムに関する研究の必要性についても論議した。
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