研究分担者 |
大木 理 大阪府立大学, 農学部, 助手 (00128761)
夏秋 啓子 東京農業大学, 農学部, 講師 (80164482)
奥田 誠一 宇都宮大学, 農学部, 助教授 (90091941)
井上 成信 岡山大学, 資源生物科学研究所, 教授 (60033114)
都丸 敬一 東京農業大学, 総合研究所, 教授 (40172176)
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研究概要 |
1.植物ウイルス(1)ムギ類やソラマメの土壌伝染性ウイルス2種につき,各種性状を調べ,分類学上の位置につき検討を行っている。ジャガイモウイルスYえそ系統及びキク科雑草等より検出した数種Potyvirusについて,宿主域を中心に調査を行っている(普通作物)。(2)パチョリから検出したFavavirusおよび数種植物からのソラマメウイルトウイルスについて比較を行った。またウエスタンブロット法を利用して判別についての予備実験を行った(特用作物)。(3)カブモザイクウイルスの3分離株について,ウイルスRNA-CDNAクロ-ン構造すなわち末端構造の制限地図の比較を行った所,分離株間の類似性が示唆された。ニンニク,ラッキョウ,ネギ,ワケギ,リ-キから分離されるニンニク潜在ウイルスの血清学的性質や寄生性はほぼ同じであった(野菜)。(4)Capillovirus群に属するCitrus tatter leaf virus等3種ウイルスの理化学的性状,組織内ウイルス所在様式を比較した所,よく類似していた(果樹)。(5)クロッカス等球根類,エビネ等ラン類,アルストロメリヤ等草本花きから数種のひも状及び球状の未同定ウイルスを検出して諸性質を調べ,分類のための病原学的比較研究を行っている(花き)。(6)インパチェンスから分離されたclover yellow vein virus(CYVV)とインゲンマメ黄斑モザイクウイルスえそ系(井上,1964)とは同一と判明し,今後は両者とも国際的に定着しているCYVVとして扱うことが適当と判断した(牧草)。2.ウイロイド(1)カ-ネ-ションに発生する萎縮叢生症からウイロイド様RNAが検出されたが,本萎縮叢生症とウイロイド様RNAとの関係については検討中である。(花き)。鹿児島県で発生したチャの萎縮症状より抽出した核酸中に,健全葉にない特異的低分子RNAが認められ,本RNAがウイロイドであるかどうか検討している(特用作物)。(3)リンゴゆず果病樹よりウイロイド様RNAが検出された(果樹)。
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