研究課題/領域番号 |
01304021
|
研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
長田 昇 三重大学, 生物資源学部, 教授 (30024532)
|
研究分担者 |
北村 貞太郎 京都大学, 農学部, 教授 (30026455)
小出 進 筑波大学, 農林工学系, 教授 (60003745)
安富 六郎 東京農工大学, 連合農学研究科, 教授 (10011892)
岡本 雅美 岩手大学, 農学部, 教授 (20011893)
梅田 安治 北海道大学, 農学部, 教授 (90001411)
|
キーワード | 土地改良区 / 土地改良事業 / 公益的機能 / 公共性 / 水管理 / 土地管理 / 親水 / 都市化 |
研究概要 |
平成元年度の調査研究に引き続き、平成2年度は全国的な総合調査と個別的な典型地区の精密調査が行われた。全国的な総合調査においては、土地改良区が果たしている公益的な機能の諸側面の解明に重点が置かれ、とくに土地改良事業の直接効果と間接効果(公益的効果)の分析、事業償還金が農家および土地改良区の経営に及ぼす影響、水利コスト(農家と土地改良区が負担する水利施設の操作・管理費)に含まれる公共的経費、公共的経費の都市サイドによる分担問題等が調査され、土地改良区・土地改良事業の公益的機能についての総合的な検討と考察が行われた。個別的な典型事例の調査では、土地改良区による排水路管理の特徴(北海道)、水利管理組織としての土地改良区の役割(東北地方)、都市化に伴う土地改良区の性格変化(関東地方、四国地方、中国地方)、洪水被害の軽減と解消に貢献した土地改良事業と水利施設管理(関東地方)、農業集落整備における土地改良区の役割(関東地方、東海地方)、景観整備を考慮した土地改良事業(北陸地方)、町の「田園公園化構想」における土地改良区と営農集団の役割(近畿地方)、土地改良区による地域の水・土地管理(近畿地方)、ため池の環境整備のための土地改良事業(近畿地方)等の研究が行われ、これまでその実態が必ずしも正確にとらえられていなかった土地改良区・土地改良事業の公益的機能が、具体的に明らかにされつつある。平成3年度(最終年度)は、それぞれの調査研究を取りまとめ、それを全体に総括し、総合研究として得られた知見を刊行物のかたちで公表することを目的とする。
|