研究分担者 |
清水 浩 三重大学, 生物資源学部, 助手 (50206207)
近藤 直 岡山大学, 農学部, 助手 (20183353)
渋沢 栄 島根大学, 農学部, 助教授 (50149465)
桶 敏 石川県農業短期大学, 助手 (80177203)
村瀬 治比古 大阪府立大学, 農学部, 助教授 (20137243)
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研究概要 |
本研究は、植物と環境の相互作用を生物的、工学的見地から多角的に解析・分析し、植物生産へのハイテクノロジ-の合理的・効果的導入の道を探ることを目的としており、その中心課題として植物と土壌環境の相互作用について研究の方向性を明確にする基礎研究を推進した。最終年度は平成元年度から続けられている研究をまとめる作業を中心に、植物細胞を器官の熱力学的パラメ-タおよび形態や反射特性と植物生理の関連性,土壌のミクロ領域とマクロ領域の力学パラメ-タの同時計測とその相互関連、機械的作用と土壌の巨視的挙動特性の関連、土壌の水環境と根圏および葉茎部の成長特性の相互関連などについての具体的な成果について検討した。土壌環境および植物との相互作用に関しては土のレオロジ-特性(笈田)、階層的動特性(渋沢)や植物体およびその根と土壌環境(荒木,渋沢,林)などについての研究がまとめられた。計測分野では画像処理を用いた研究(桶、清水)が行われ、特に植物生体計測では多くの成果が得られた(清水,林,西浦)。また、超音波を用いた植物の水分計測および制御(鳥居)、エチレンをパラメ-タとした生体情報の計測および環境要因などに関する研究(久保)が行われた。生産システムとの関連では、栽培様式をロボット収穫の視点から考察した研究(近藤)および植物の特性を効果的に利用する収穫ロボットシステムの研究(近藤)についてもその成果がまとめられた。さらに、インテリジェントシステム関連では植物形状認識へのニュ-ラルネットの応用(池田)あるいは有限要素ニュ-ロの研究(村瀬)が報告された。本研究において試みられた新しい植物体計測技術、植物生理代謝の情報化、土壌環境と植物生長の物理的相互関連の記述方法の共通性などのファイトテクノロジ-研究における方法論の整理等を含めてその成果を「ファイトテクノロジ-研究」にまとめて農業機械学会より出版する。
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