研究課題/領域番号 |
01304036
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
法医学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
原田 勝二 筑波大学, 社会医学系, 助教授 (60086618)
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研究分担者 |
吉岡 尚文 秋田大学, 医学部・法医学, 教授 (80108935)
梅津 和夫 山形大学, 医学部・法医学, 助教授 (10091828)
鈴木 広一 大阪医科大学, 法医学, 講師 (60171211)
福島 弘文 信州大学, 医学部・法医学, 教授 (70135218)
横井 毅 北海道大学, 薬学部・分析化学, 助教授 (70135226)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1991
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キーワード | 遺伝的多型 / プロ-ブ / 血痕 / 親子鑑定 / PCR / DNA Fingerprint法 / 血清蛋白型 / 個人識別 |
研究概要 |
1.核酸に関する遺伝標識の応用 親子鑑定にDNAマ-カ-を応用する研究がなされ、日本人に関する分析方法を確立しそのデ-タベ-スに必要な集団の検索を行った。マ-カ-としてはpYNZ22、pYH24、pYN22、MR24/1、3'ーGlobin、Mucin、Haーrasをプロ-ブにより検出されるものを選んだ。PCR法により検出されるMCT118、ApoBー100についても分析と応用が行われた。新しいVNTRとして、GSTπgeneの5末端領域に存在するものが極めて高いヘテロ接合度が日本人に存在することを見いだした。 血痕、骨、組織などの法科学的試料からの個人識別を行うため、微量陳旧試料からの効率良い高分子DNAを回収する技術を確立する一方、得られたDNAをPCR法により解析するため、MCT118、およびApoBが検索され有用性が明らかとなった。骨や組織ではpYNH24による有効性も検討された。 DNA Fingerprint法も親子鑑定へ実用化され、multiおよびsingle locusのプロ-ブを用いて、各種実例への検討がなされた。 2.蛋白・酵素の遺伝標識の応用 蛋白レベルのマ-カ-のうち、高度の変異性が報告されながらも、まだ我が国におけるデ-タ不足のものをタ-ゲットに集中的に研究した。ZAG型、IF型、ORM型、AHSG型、FactorBサブタイプ型につき日本人および他のアジア系人種集団に関するデ-タベ-スを作成、人種差に関する検討も行った。特にFactor I、DR、Factor Hについては種々の親子鑑定に応用しその有効性が明らかにとなった。酵素としては唾液アミラ-ゼの遺伝的変異につき分析し、遺伝様式、種差に関して研究成果が上がった。LDHアイソザイムについては損傷局所のパタ-ンの変化を法医学的生活反応に応用する道が開けた。
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