研究課題/領域番号 |
01304046
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
砂田 今男 東京医科歯科大学, 歯学部, 名誉教授 (50005013)
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研究分担者 |
斎藤 毅 日本大学, 歯学部, 教授 (60059235)
永澤 恒 九州大学, 歯学部, 教授 (10013848)
松元 仁 長崎大学, 歯学部, 教授 (30013923)
中村 治郎 鶴見大学, 歯学部, 教授 (90064336)
青野 正男 九州大学, 歯学部, 教授 (70037498)
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キーワード | 根尖性歯周炎 / マクロファ-ジ系細胞 / エンドトキシン / ポリアミン / 嫌気性菌 / 根管洗浄 / IgG保有細胞 / バクテロイデス |
研究概要 |
砂田は、ラット臼歯に実験的に惹起した根尖性歯周炎において、多様な形態を呈するマクロファ-ジ系細胞が多数浸潤しており、そのほとんどがIa抗原陽性であることを見いだした。宇野は、根尖病変の成立における脂質過酸化反応の関与を報告した。川浪は、根尖部のエンドトキシン量は根管内および根管壁表面が特に高く、また根尖病変を認める歯牙では有意に高いことを証明した。上野は、実験的根尖性歯周炎において、根管内の無菌化が根尖周囲の炎症の除去には必須であることを解明した。玉澤は、臨床的見地から根管治療の成否に影響を及ぼす因子の解明を進め種々の興味ある知見を得た。米田は、感染根管内のpolyamineと臨床症状の関連を調べ、特にputrescineと疼痛との間の相関を発見した。斎藤は、根管浸出液中の多形核白血球(PML)の貪食能が末梢血中のPMLに比し有意に低下していることを見いだした。松本は、ヒトの根尖病変部に浸潤する細胞を電子顕微鏡を用いて調べ、種々の炎症性細胞を同定した。中村は、根尖部に透過像が認められかつ臨床症状を伴う症例は、組織学的にも異常であることを確認した。恵比寿は、最終拡大後の根管内においても嫌気性菌を同定し、その一部の属と臨床症状の関連性を示唆した。村山は、根管内の細菌叢は歯周ポケットとは異なり、微生物は少数であり、細菌種も少ないことを見いだした。宗は、超音波を利用した根管洗浄は総じて良好であるが根尖孔からの洗浄液の溢出も多いことを認めた。青野は、ラットの実験的根尖性歯周炎において多数のIgG保有細胞を認めた。永澤は、9週齢のウィスタ-系ラットの上顎第一臼歯の近心根とヒト若年者の根尖部との類似性を確認した。松元は、熱刺激による実験的根尖性歯周炎の惹起は困難であることを確認した。長岡は、実験的根尖性歯周炎においてBacteroides菌の強い起炎性を認め、その起炎性には免疫応答が関与していることを示唆した。
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