研究課題
わが国で公刊されているフロレンス・ナイチンゲ-ルの著作引について以下の分析作業を行い、量的に約2分の1を終了した。1.各著作ごとに、看護の原理を指していると各研究者が思うナイチンゲ-ルの表現を文章単位で取り出した。2.各著作ごとに、取り出した文章をいくつかのテ-マ(たとえば、看護婦=患者関係、治療と看護、女性の生き方、など)のもとにグル-ピングした(研究者間の討議による)。3.上記の各文章グル-プを、概念のかたちにまとめて短文化した。短文化に際しては、各研究者が文章を取り出した時に可能な限り併記しておいた関連の体験を考えあわせ、短文(概念)が共通の内容をふまえることを確認しつつ行なった。次年度の上半期に、のこりの半量についても上記の作業を実施する。次いで、著作ごとの短文の集り引見源し、著作を横断してそれらを体系化する予定である。これまでの結果から、年代別にグル-ピングした著作について短文を体系化する必要もあると思われる。なお、分析を終了した著作は以下の19篇である。カイゼルスヴェルト学園によせて、看護覚え書、思索への示唆、看護婦と見習生への手紙I〜XIV、病人の看護と健康を守る看護、病院と患者。