研究課題
今年度は、褥瘡を形成した初期段階の患者と対照群(寝返り不能で褥瘡を形成していない患者)を、研究メンバ-に関連の15病院にて把握し、調査を実施した。調査内容は、褥瘡形成に関わる諸要因-病状、ADL血液検査所見(T.P.コレステロ-ル、Na、K値等)、皮膚の状態、ケアの状態-である。施設内にて褥瘡形成の初期患者を把握するのが困難で、調査対象者を相当数、把握するのにかなりの調査期間を必要とした。そのために調査終了時期を平成2年3月末日と設定した。調査用紙の回収作業は4月中頃になる見込みなので、調査結果の分析は、次年度にずれ込むことになった。調査サンプル数は、発生群対照群合わせて200例はこえると予想される。研究計画は、調査対象者に対して、体圧測定を実施することにしていたが、申請書に記載したものより、本研究に適切な体圧測定機(触覚画像システム)が開発されたため、機種を変更したが、機械の製作が遅れて、納入が平成2年3月にずれ込んだため、体圧に関する測定は次年度に行う計画である。本年度は、病弱寝たきり患者に測定機を使用する前段階として、健常者に使用して、測定機の安全性、病弱患者に使用する場合の留意点をチェックするとともに、健常者体位の相違による体圧値を測定した。次年度は、調査結果を分析する作業にかかり、褥瘡形成予測の標準化を行いたい。
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