• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1990 年度 実績報告書

Glycobiologyの基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 01304057
研究機関京都大学

研究代表者

川嵜 敏祐  京都大学, 薬学部, 教授 (50025706)

研究分担者 山科 郁男  京都産業大学, 工学部, 教授 (70025675)
永井 克孝  東京大学, 医学部, 教授 (80072974)
鈴木 旺  愛知医科大学, 分子医化学研究所, 教授 (50022504)
鈴木 明身  東京都, 臨床医学総合研究所, 室長 (70134533)
井上 圭三  東京大学, 薬学部, 教授 (30072937)
キーワード糖タンパク質 / 糖脂質 / プロテオグリカン / レクチン / 糖転移酵素 / 糖鎖構造 / 糖鎖認識抗体 / 化学合成
研究概要

1)複合糖質糖鎖の分析技術の開発研究:レクチンの糖結合特異性は厳密であり,幾つかの異なる糖結合特異性をもつ固定化レクチンを組合せることにより糖鎖を単一成分にまで分画するとともに糖鎖の部分構造を同定して系統的な超微量分析法を確立することができるようになった。血清トランスフェリンの糖鎖は4種類の固定化レクチンカラムにより9成分に分画され,ヒイロチャワンタケレクチンカラムを用いるとトランスフェリン糖鎖の癌性変化を検出することができた(山下)。機器分析では, ^1HーNMRにリレ-HOHAHAの新しい解析法が考案され,多くのヒト初乳中の酸性オリゴ糖の構造が決定された(稲垣)。質量分析では,衝突活性化スペクトルと高速原子衝撃法を並用することにより多くの重要な情報が得られることがスルファチドを例として示された(永井)。また,新しい糖鎖分解酵素として,ムチン型糖鎖に広い特異性をもって作用するエンドαーNーアセチルガラクトサミニダ-ゼ(堀田)およびプロテオグリカンのポリペプチド鎖と糖鎖の結合部位近傍のガラクト-スを切断するエンドβーガラクトシダ-ゼ(遠藤)の開発が進んだ。
2)複合糖質糖鎖の機能の研究:白血球接着分子の糖鎖は複合型3本鎖4本鎖がNーアセチルラクトサミン,X構造,シアリルX構造で修飾された高分子の糖鎖をもつことが明らかにされた(木幡)。線維芽細胞表面にコンドロイチン硫酸を特異的に認識するレセプタ-の存在が示された(鈴木旺)。腹腔マクロファ-ジ表面のガラクト-ス特異的なレクチンのcDNAクロ-ニングが成功し,全アミノ酸配列が明らかにされた(川嵜)。種子レクチンの糖認識部位が同定され,構造的特徴が明らかにされた(大沢)。リソソ-ム酵素の1つ酸性ホスファタ-ゼの糖鎖構造が明らかとなった(加藤)。マウス胚発生における糖鎖の役割について,糖鎖識別系が発生過程に果す役割が明らかにされた(村松)。

  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] Takagaki,K,Kon,A.,Kawasaki,H,Nakamura,T.,Tamura,S,& Endo,M: "Isolation and characterization of <Patinopecten>___ー midーgut gland endoーβーxylosidase active on pepeidochondroitin sulfate" J.Biol.Chem.,. 265. 854-860 (1990)

  • [文献書誌] Ii,M.,Kurata,H.,Itoh,N.Yamashina,I & Kawasaki,T.: "Molecular cloning and sequence analysis of cDNA encoding the macrophage lectin specific for galactose and Nーacetyl galactosamine" J.Biol.Chem.,. 265. 11295-11298 (1990)

  • [文献書誌] Takeuchi,M.,Takasaki,S.,Shimada,M.,& Kobata,A: "Role of sugar chains in the in vitro biological activity of human erythropoietin produced in recombinant chinese hamster ovary cells." J.Biol.Chem.,. 265. 12127-12130 (1990)

  • [文献書誌] Yoneda,M.,Suzuki,S.& Kimata,K.: "Hyaluronic acid assoctated with the surface of cultured fibroblarts is linked to a serumーderived 85ーkDa protein" J.Biol.Chem.,. 265. 5247-5257 (1990)

  • [文献書誌] Hirabayashi,Y.,Hyogo,A.,Nakao,T.,Tsuchida,K.,Suzuki,Y,Matsumoto,M,Kon,K.: "Isolation and characterization of extremely minor gangliosides,GMlb,GDld,in adult bovine brains as developmentally regulated antigens" J.Biol.Chem.,. 265. 8144-8151 (1990)

  • [文献書誌] Yamashita,K.,Koide,N.,Endo,T.,Iwaki,Y.& Kobata,A: "Altered glycosylation of serum transferrin of patients with hepato cellular carcinoma" J.Biol.Chem.,. 264. 2415-2423 (1989)

  • [文献書誌] 遠藤 正彦,高垣 啓一,中村 敏也: "エンドーβーキシロシダ-ゼ" 共立出版,蛋白質核酸酵素, 5 (1990)

  • [文献書誌] 川嵜 敏祐: "動物レクチン" 日本臨牀, 11 (1989)

URL: 

公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi