研究課題/領域番号 |
01304058
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
加藤 敬太郎 九州大学, 薬学部, 教授 (70037571)
|
研究分担者 |
橋本 隆 信州大学, 医学部, 教授 (80009935)
坪井 昭三 山形大学, 医学部, 教授 (70004554)
田代 裕 関西医大, 医学部, 教授 (40077558)
大村 恒雄 九州大学大学院, 医学研究科, 教授 (80029933)
池原 征夫 福岡大学, 医学部, 教授 (70037612)
|
キーワード | 細胞オルガネラ / 分子認識 / 選別シグナル / ミトコンドリア / 核 / ペルオキシソ-ム / リソソ-ム / ゴルジ体 |
研究概要 |
1.リソゾ-ム膜に存在する分子量96Kの糖蛋白質のcDNAを分離蛋白の一次構造を決定した。LGP96のC末端には疎水性部分が存在し、この部分の構造はLGP107ときわめて高いホモロジ-を示したので、この部分に選別シグナルが存在する可能性が示唆された。2.ミトコンドリア蛋白質前駆体の延長ペプチドを化学合成し、そのペプチドを利用して、蛋白質前駆体を受容するミトコンドリア蛋白質の検索を行い、部分精製を行った。ミトコンドリア蛋白質前駆体のミトコンドリア移行にはサイトゾルに存在する蛋白因子が必要であるが、本因子をウサギ網状赤血球ライゼ-トよりほぼ均一に精製した。3.ペルオキシソ-ムのアシル-CoAキシダ-ゼの局在化シグナルはC末端の3個のアミノ酸(SKL)であることを確認した。ペルオキシソ-ムに局在するリピド輸送蛋白質の生合成について研究し、それらが遊離リボソ-ムで、14.5kDaの前駆体として合成されることを明らかにした。この前駆体はペルオキシソ-ムに取り込まれてから13kDaの成熟型に変換される。4.核蛋白質の核内移行を阻害する抗体である抗Asp-Asp-Asp-Glu-Asp抗体の認識する抗原で、核局在化シグナルと特異的に結合する蛋白質が同定され、分子量70KDaであることが判明した。また上記合成ペプチドに対するモノクロ-ナル抗体のうち、核蛋白質の核内移行を阻害するものが得られ、その抗体が認識する抗原も同定された。5.ラット及びヒト5'-nucleotidaseから、それぞれC末端部分を分離精製し、その組成を分析した。その結果、典型的な糖脂質(GPI)アンカ-の成分が同定され、このGPIはcDNAから推定される一次構造のC末端から26番目のserineに結合していることが判明した。6.酵母ER-ゴルジ体間輸送にあずかる遺伝子SARIの産物蛋白質は分子量23Kであることを明らかにし、この蛋白質がER膜に局在化していることを明らかにした。
|