研究課題/領域番号 |
01306007
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
田中 寅夫 京都大学, 防災研究所, 教授 (40027222)
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研究分担者 |
中村 佳重郎 京都大学, 理学部, 助手 (20135510)
中嶋 浩一 一橋大学, 経済学部, 教授 (30012876)
中川 一郎 京都大学, 理学部, 教授 (70025279)
村田 一郎 東京大学, 地震研究所, 教授 (20012916)
平原 和朗 京都大学, 防災研究所, 助手 (40165197)
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キーワード | GPS(global Positioning System) / 相位測位 / 地殻変動 / 軌道情報 / 測地測量 / ジオイド / テクトニクス / 国際測地学協会(IAG) |
研究概要 |
本研究の目的は、GPSに関心をもつ研究者が日本列島の地殻変動のGPSによる観測に関するシンポジウムを開催してこの分野の研究の進展をはかるとともに、1993年を目途にわが国で開催を予定しているIAG(国際測地学協会)のCRCM(最近の地殻変動委員会)主催の「第9回国際地殻変動シンポジウム」に臨むための準備を行うことにあった。まず、平成元7月20日に東京において幹事会を行ない、同年12月GPSシンポジウムを京都で3日間開催することを決め、役割分担項目と関連させつつプログラムの概要を定めた。研究分担者はそれぞれの分担項目について調査・研究を進め、シンポジウムに備えた。平成元年12月6〜8日の3日間、日本学術会議測地学研究連絡委員会およびGPS検討会の共催もうけて、京大会館210室において「GPS研究会(GPSシンポジウム1989)」を開催した。一般の参加も呼びかけ、総計64名の出席のもとに合計42題の研究発表講演と討論、および「日本列島における地殻変動研究の今後の展望とGPSの利用」という題目で総合討論を行った。多くの新しい研究成果の発表と熱心な質問・討論、および活発な意見が交換された総合討論を通して大きな成果を収めた。特に、わが国におけるGPSによる相対測位の精度が衛星配置の改善もあって飛躍的に向上し10^<-7>から10^<-8>に到達できること、従って測地測量などに比べはるかに簡単に高い精度で地殻変動の観測がGPSにより可能となったことを、シンポジウム出席者は確信した。このシンポジウムの成果は「GPS研究会(GPSシンポジウム1989)集録」として印刷公表したが、これは今後のわが国におけるこの分野の研究の方向づけに貢献をするとともに、GPSによるわが国の地殻変動の観測と研究の活性化をもたらし、さらにこれは2〜3年の内に大きな成果を収め始めることにつながるものと考えられる。
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