研究課題/領域番号 |
01410007
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研究機関 | 和光大学 |
研究代表者 |
田中 征男 和光大学, 人文学部, 教授 (20099998)
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研究分担者 |
山村 睦夫 和光大学, 経済学部, 助教授 (40118104)
大塚 勝夫 和光大学, 経済学部, 教授 (80017558)
佐治 俊彦 和光大学, 人文学部, 教授 (70100435)
荒木 繁 和光大学, 人文学部, 教授 (00100397)
石原 静子 和光大学, 人文学部, 教授 (70100401)
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キーワード | 大学教育 / 入門期 / 授業研究 / 教育実践記録 / 高校ー大学間連繋 / 社会人学生 / 大学教育論 / 現代青年・学生論 |
研究概要 |
本共同研究は平成元年からの継続研究で、前年の成果を承けて3つの領域にわたり研究を進めた。第1は参観法による大学授業の実証的研究、第2は大学の教育を学生がどう受けとり生かしているかの実態調査、第3は高校と大学の連繋に関する訪問及び聴きとり調査である。 第1の授業研究は、元年度はメンバ-相互の授業参観だったのをメンバ-外の授業にも広げて、7例の参観をし研究会を重ねた。第2の実態調査は、卒業直前の学生に4年間を顧みさせるアンケ-ト調査と、在学中の社会人学生の聴きとり調査から成る。第3の高校ー大学連繋の問題では、意欲的な試みをしている高校と大学計5校を4県に訪問すると共に、同じ学園内の和光高校に焦点をあてて、同校出身の在学生の聴きとり調査及び同校教員との懇談をして、中等高等両教育の一貫性と段階性の両面を検討した。以上3領域とも年度内に各研究報告冊子にまとめる予定であり、特に第1の授業研究は、平成2年10月「大学の授業研究のためにー和光大学の場合」として公刊することができた。 以上の研究の結果、次のことが明らかになった。まず、高校・大学各校による改善の努力は貴重だが、散発的では効果が表れにくく、和光のような教育研究の伝統を持つ一貫教育の学園で高校と大学両方を視野に入れたきめこまかい研究が可能必要であること。第2に、いま社会への出口にいる学生あるいは社会人学生から見ると、大学はなお社会との連繋に乏しい別世界であり、生涯学習時代の到来のなかで、学内外を視野に入れた再編再生が必要であること。第3に、大学の授業参観研究はほぼ前例のない試みだったが、2年間の実績により方法的有効性と、授業研究が大学教育の前進に占める重要性を確かめ得たことである。 そこで平成3年以降本研究グル-プは、「大学における授業研究」に課題をしぼってさらに研究を深めることにしている。
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