研究課題/領域番号 |
01410014
|
研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
宮澤 節生 神戸大学, 法学部, 教授 (60001830)
|
研究分担者 |
樫村 志郎 神戸大学, 法学部, 教授 (40114433)
山村 恒年 神戸大学, 法学部, 教授 (20211641)
西原 道雄 神戸大学, 法学部, 教授 (60030607)
|
キーワード | 司法行政 / 裁判官 / 行政事件 / 国家賠償 / 労働事件 / 裁判官会同・協議会 |
研究概要 |
平成2年度の研究計画は、平成元年度において収集されたデ-タの整理・分析を主眼としたもので、その概要は下記のとおりであった。平成2年4月〜7月:(1)『全裁判官経歴総覧』による裁判官経歴デ-タと『リ-ガルベ-ス』による関与判決デ-タを組み合わせて、裁判官経歴と判決傾向の相関性を分析したデ-タ(以下、客観的デ-タという)を整理する。;(2)司法行政に対する裁判官自身の知識と評価を知るために、最近裁判官を退官した弁護士の面接調査を行った(以下、主観的デ-タと呼ぶ)が、それを継続する。同8月:関連テ-マに関する他の研究者の参加を求めて中間報告を行い、最終報告の方向を確定する。同9月〜12月:客観的デ-タ・主観的デ-タの双方について、分析を完了する。平成3年1月〜2月:報告書を執筆・印刷する。 これに対して、補助金の利用が7月以降となったこと、客観的デ-タの基礎となった『全裁判官経歴総覧』と『リ-ガルベ-ス』の改訂があったこと、主観的デ-タのテ-プ起こしに予想外に多大の労力・時間・費用を要したことなどの理由により、実績は下記のとおりとなった。平成3年5月13日:平成元年度に行ったミニ・シンポに参加した弁護士3名とともに、日本法社会学会学術大会において「司法行政と裁判行動」と題する部会を組織し、裁判官経歴および裁判官会同・協議会に関する報告を行った。平成3年7月以降〜現在:(1)主観的デ-タのテ-プ起こしを継続し、約20名分の内容を確定した。(2)裁判官の移動パタ-ンから、配置先裁判所の序列を確認した。(3)労働事件について、使用者側に有利な判断を下す傾向と、法務省出向とのあいだに、有意な相関を発見した。(4)行政事件における分析の基本方針を確認した。以上4項目の詳細は、後日提出する「研究成果報告書」に記載する。なお、客観的デ-タ・主観的デ-タともに、今後も分析を継続する予定である。
|