研究課題/領域番号 |
01420006
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
後藤 武生 東北大学, 理学部, 教授 (10004342)
|
研究分担者 |
寺崎 治 東北大学, 理学部, 助手 (30004401)
萱沼 洋輔 東北大学, 理学部, 助手 (80124569)
野末 泰夫 東北大学, 理学部, 助手 (60125630)
伊藤 正 東北大学, 理学部, 助教授 (60004503)
|
キーワード | 微粒子 / 励起電子 / 光物性 |
研究概要 |
本研究で使用する主要な装置モ-ドロックYAGレ-ザを購入した後、その調整を行い、色素レ-ザの赤及び赤外領域での発振に成功した。伊藤は波長可変ピコ秒レ-ザを光源として、アルカリハライド中のCuCl微粒子の発光スペクトルの時間応答を液体ヘリウム温度で測定した。その結果、励起子分子の結合エネルギ-が粒子サイズが小さくなるにつれて増大することが分かり、この結果は萱沼が励起子分子の球形閉じ込めモデルを用いて変分計算により理論的に得られた結果とよく一致することが分かった。又、後藤は有機ポリマ-中のPbI_2微粒子についての研究を行った。PbI_2微粒子はポリマ-を酢酸鉛で熱処理することによりPbイオンを導入し、次にHIガス中で反応させて合成することに成功した。その粒子の形をTEMにより観測したところ直径100Å程度の平板状をしていることが分かった。吸収と発光スペクトルの測定から、平板状結晶の厚さ方向についての励起子の量子サイズ効果が見出された。野末、後藤、寺崎はゼオライト中にSeやPbI_2を導入し、その中にクラスタ-やマルチクラスタ-ができることを光学的手段とESRの測定から明らかにした。PbI_2のマルチクラスタ-になると有効質量近似が成り立たなくなることも分かり、フォノン振動については微粒子の弾性体モデルが適用できることを示した。
|