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1989 年度 実績報告書

分子集合膜の分子レベル格子力学特性に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 01420008
研究機関京都大学

研究代表者

石黒 武彦  京都大学, 理学部, 教授 (50202982)

研究分担者 杉 道夫  電子技術総合研究所, 超分子部, 研究室長
野上 由夫  京都大学, 理学部, 助手 (10202251)
福留 秀雄  京都大学, 理学部, 教授 (90025289)
キーワード分子集合膜 / 格子力学 / 超格子LB膜 / 準周期LB膜 / フォノンスペクトロスコピ- / フォノン伝播 / 超伝導トンネル接合 / 分子レベル
研究概要

本年度は3ケ年計画の初年度としてヘテロ分子集合膜の作製技術および超伝導接合によるフォノンスペクトロメ-タ実験技術の開発を中心に研究をすすめた。分子集合膜を作成するためのヘテロLB膜作成装置は移動壁方式の新製品であるが、製造者の協力を得て本研究に適用する上での問題点をクリアしつつ研究をすすめステアリン酸金属塩、ステアリン酸エステル等について良質の単分子累積膜を得るに至っている。現在X線による形成膜の評価を行う一方、良質膜の作成条件の把握に務め、ヘテロ化、本研究に適する分子種についての膜形成を可能とする技術の開発を行なっている。トンネルフォノンスペクトロメ-タ用素子としてSnー酸化膜ーSn超電導接合をとりあげ、ガラス基板上に形成した接合について直流特性を調べつつある。パルス励起による弾道フォノンの取扱はこれからの課題であるが、パルスフォノン検出回路を併行して作成しつつありデジタルボックスカ-システムの基礎動作特性の確認とそれによるパルス検出技術の開発を進めた。プログラマブルパルス発生器を使ったフォノンエネルギ-変調法についてもシステムを構成しつつ検討をすすめている。フォノン伝播特性測定用サブストレ-ト結晶についてはサファイアとシリコンを選定し両者についてのフォノン集束効果を考慮して縦モ-ド及び横モ-ドの検出に適したカットを決めサファイアについてはこれを入手し分子集合膜及び超伝導トンネル素子の形成を試みつつある。またヘテロ分子集合膜用分子種の調査をすすめヘテロ化に適した軽質分子、重質分子を挙げその特徴について調べた。超格子LB膜、準周期LB膜の格子力学系については理論解析の予備的考察をすすめた。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 野上由夫: "The superstructure of the organic superconductor beta-(BEDT-TTF)_2I_3 under pressure" Journal of the Physical Society of Japan. 59. 259-265 (1990)

  • [文献書誌] 井川淳: "Electronic and lattice structures of isolated Se chains and defects in them-A Semi-empirical model and properties of regular Se helix" Journal of the Physical Society of Japan. 58. 4517-4533 (1989)

  • [文献書誌] 杉道夫: "Vertical dipping method as a means of controlling the in-plane molecular orientation in Langmuir-Blodgett films" Thin Solid Films. 178. 157-164 (1989)

  • [文献書誌] 楠原博行: "Tensile stress effect on transport properties of(BEDT-TTF)_2Cu(NCS)_2" Solid State Communication. (1990)

  • [文献書誌] 石黒武彦: "Organic superconductors:Present status and clue to future" Molecular Crystals and Liquid Crystals. 171. 333-342 (1989)

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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