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1991 年度 実績報告書

分子集合膜の分子レベル格子力学特性に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 01420008
研究機関京都大学

研究代表者

石黒 武彦  京都大学, 理学部, 教授 (50202982)

研究分担者 野上 由夫  京都大学, 理学部, 助手 (10202251)
福留 秀雄  京都大学, 理学部, 教授 (90025289)
キーワード分子集合膜 / ヘテロLB膜 / 超格子膜 / フィボナッチ周期膜 / 超伝導ジョセフソン接合 / フォノンスペクトロスコピ- / バレンス・フォ-ス・モデル / 回折ベクトルの異常シフト
研究概要

本年度は(1)超格子型及びフィボナッチ周期型のラングミュア・ブロジェット(LB)膜の形成をすすめ,X線回折を主たる主段として構造解析をすすめると共に,(2)超伝導ジョセフソン接合によるフォノンスペクトロメ-タ-を開発し,(3)分子集合膜としてのLB膜の分子レベル格子力学特性を明らかにするための実験的研究にとりかかり,(4)実験結果を解析するためのバレンス・フォ-スモデルの活用につて基礎固めを行った。
前年に超格子型LB膜について重金属イオンが2量体構造をとる際にはX線の回折ベクトルが次数の偶奇性に応じて増減することを発見したが,この現象の素性を解明することを目的として、構成する分子種による変化を調べると共に,放射光X線による精密構造解析をすすめた。これにより回折ベクトルのシフトは散乱ベクトルのひろがりによる偶然性によるものではないことを確認した。一方,超伝導トンネルジョセフソン接合につていは良質のSnーIーSn,Pb(Bi)ーIーPb(Bi)対をサファイア結晶の両端に作成することに成功し,これによって300〜800GHzにわたるフオノンスペクトロスコピ-ができることを確認した。この実験技術は本邦において初めてのものである。本研究の目標はLB膜のフォノン透過特性を明らかにすることがあるが,このためにはサファイア上につけた,LB膜に良質のジョセフソン接合を形成する必要がある。このための試みを重ねているが フォノンスペクトロスコピ-に使用できるレベルの接合の形成には成功していない。本年度で予定の研究期間を終了することになるが,更に研究を重ね可否を見極める。なお,フィボナッチ周期膜についてはX線回折により構造解析をすすめた。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 野上 由夫: "Anomalous XーRay Diffraction Line Shift in Heterogeneous LangmuinーBlodgett Multihayer Films" Journal of the Physical Society of Japan. 60. 1860-1863 (1991)

  • [文献書誌] 野上 由夫: "Unusual XーRay Diffraction Vector Shift Observed in Heterogeneous LangmuirーBlodgett Multilayer Films" Proceedings of Material Research Society Organic Solid State Materials.

  • [文献書誌] 野上 由夫: "High Resolution XーRay Study of LanginuirーBlodgett Superlattice Films" Thin Solid Films.

  • [文献書誌] 野上 由夫: "Anomalous Oscillational Structure in XーRay Diffraction Vecror for Superstructured Heterogeneous LangmuirーBlodgett Films" Photon Factory Activity Report.

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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