研究概要 |
1.本研究に関わる装置および計測法の開発研究。 (1)金属蒸気の精密分散・吸収分光法の開発。 (2)金属蒸気のカラム密度決定法に関する研究。 (3)衝突準分子の連続発光分光装置の開発。 2.光・衝突協奏過程による吸収・発光スペクトルの観測。 (1)金属原子の光学禁制遷移の近傍に衝突誘起される吸収帯の観測。 a)Srー希ガス(He,Ne,Ar,Kr,Xe)衝突準分子およびSrーSr衝突準分子におけるsーd型衝突誘起吸収帯に関する分光研究。 b)Baー希ガス衝突準分子のsーs型衝突誘起吸収帯に関する分光研究。 (2)金属分子の光学許容遷移の近傍に衝突誘起される吸収帯の観測。 a)Ba第二共鳴線の遠翼部を構成するBaー希ガスおよびBaーBa衝突準分子の連続吸収帯、b)Yb第一共鳴線の遠翼部を構成するYbー希ガスおよびYbーYb衝突準分子の連続吸収帯、c)Sr第一共鳴線の遠翼部を構成するSrー希ガスおよびSrーSr準分子の連続吸収帯に関する分光研究。 (3)衝突準分子による発光スペクトルの観測。 a)YbーHe準分子スペクトル帯をレ-ザ-励起発光分光法で観測した。特に気体温度の変化に対する発光スペクトル形の変化を測定し、その結果を議論した。 3.BaーBa衝突準分子による対吸収過程の研究。 BaーBa準分子が一光子を吸収し、衝突の終状態では双方のBa原子が励起状態にある過程の一光子吸収スペクトルを測定し、原子間の双極子ー双極子相互作用に基づく摂動論によってこの過程の機構とスペクトル形を詳しく議論した。 以上のうち2.(2c)を除く各項については各々別個に学会誌に発表した。
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