研究課題/領域番号 |
01420020
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研究種目 |
一般研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
材料力学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
庄子 哲雄 東北大学, 工学部, 教授 (80091700)
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研究分担者 |
坂 真澄 東北大学, 工学部, 助教授 (20158918)
進藤 裕英 東北大学, 工学部, 教授 (90111252)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1991
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キーワード | 超伝導量子干渉素子 / マイクロクラック / 酸化物高温超伝導体 / ブラジリアン試験 / 常伝導転移 / 微視破壊機構 / カイザ-効果 / 微小磁場計測 |
研究概要 |
酸化物高温超伝導体を工学的に利用するにあたっては、酸化物特有の脆性挙動に対する理解が不可欠である。時に大電流負荷が使用条件として期待されるため、必然的に大きな電磁力負荷が必須となり、機械的破損の予知、予測技術の開発が不可欠である。本研究はそのために微視き裂の発生、伝播を非破壊時に検出・評価し破壊の予知を行うものである微視き裂の発生、伝播は、3点曲げ試験及びブラジリアン試験を用いて行い、負荷と垂直方向に通電を行いつつSQUIDにより磁場計測を行った。き裂の発生、伝播とともに電流経過に変化が生じ、それによる微小磁場の検出を行う。負荷とともに、SQUIDの出力が徐々に増加し、さらにそれに伴いステップ状に出力の変化が見られた。この出力がき裂に対応する事をカイザ-効果を利用し検証した。詳細な信号解析の結果、そのステップ状出力に正負の特徴がある事が見いだされ、そのメカニズムを解明した。これはき裂の発生位置と深くかかわっているものであり、試料へ中央部でのき裂発生と負荷部でのき裂発生に対応している。この事は、き裂発生位置を種々変化させた場合の電流分布、磁場解析により明らかとなった。 以上の成果より 1.超伝導体における微視き裂の発生、成長は、SQUIDによる磁場計測により検出可能であり、その位置の推定も可能である。 2.酸化物高温超伝導体は、負荷に伴い、安定な微視き裂の発生、成長があり、それらの合体として最終破断に至る。 3.温度上昇過程におけるクエンチに伴い、大きな磁場変化がかなり初期に検出され、クエンチの検出に有効である。 4.酸化物高温超伝導体についてもカイザ-効果が認められ、負荷りれきの推定に有効である。
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