研究課題/領域番号 |
01420031
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
森下 巖 東京大学, 工学部, 教授 (70010725)
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研究分担者 |
永松 礼夫 東京大学, 工学部, 助手 (40172556)
出口 光一郎 東京大学, 工学部, 助教授 (30107544)
藤村 貞夫 東京大学, 工学部, 教授 (30010961)
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キーワード | 画像処理 / 高速画像処理装置 / マルチプロセッサ / 並列処理 / 地球観測衛星 / 多段結合ネットワ-ク |
研究概要 |
本研究の目的は、地球観測衛星からの合成開口レ-ダ(SAR)画像などの大量の画像の解析を超高速で実行する小型画像処理システムを開発することである。高性能マイクロプロセッサをネットワ-クで結合した小規模マルチプロセッサにより、これを実現する。また、より多くのプロセッサを結合しさらに処理時間を短縮する場合の設計手法の確立をする。 本年度の成果は、 1.多段結合ネットワ-クを用いる共有メモリ型超並列マルチプロセッサのための新しいパイプライン化MIMDプロセッサのア-キテクチャを開発した。 2.超高速画像処理用のマルチプロセッサの全体の設計を終了した。 3.完成システム全体のシミュレ-タを構築し、動作の詳細を確認した。 4.その結果、当初予定していた性能を持つシステムが小型装置として実現できる確証を得た。 5.ネットワ-ク部分の回路をカスタムLSIとして実現した。 6.種々の応用画像処理のためのアルゴリズムを開発した。 既存の高性能プロセッサを用いた高速のマルチプロセッサシステムを設計した。当初計画の高性能画像処理装置が小型に実現できることが判明したので,詳細設計を行い試作を開始した。 また、以上の研究の過程で、システムのハ-ドウェア制作・構築に関して、設計の支援システム、動作を試作前に確認するシミュレ-タ、またカスタムLSI製作のための支援ソフトウェアなどの、いわゆるCADシステムが整備された。本研究においてもそのシステムを利用し、ネットワ-ク部のLSI化を完成した。 本システムの基本構成である、共有メモリ、多段結合ネットワ-ク方式のマルチプロセッサのためには、パイプライン化MIMDと呼ぶ本研究で新たに開発したプロセッサを用いることで、同じ規模でもより高性能を得られることが判明した。今後の課題として、次期システムのため、このプロセッサを採用したマルチプロセッサの構成のための基本設計を行っている。
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