研究課題/領域番号 |
01420034
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
岡村 甫 東京大学, 工学部, 教授 (30010664)
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研究分担者 |
小沢 一雅 東京大学, 工学部, 助手 (80194546)
前川 宏一 東京大学, 工学部, 助教授 (80157122)
國島 正彦 東京大学, 工学部, 助教授 (00201468)
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キーワード | 構成則 / 有限要素法 / 繰り返し作用 / 疲労 / クリ-プ |
研究概要 |
過去10年に渡り、研究代表者らが開発してきた鉄筋コンクリ-トの構成則を、さらに高サイクル繰り返し荷重と複雑な応力時間履歴にも適用すべく、ひびわれを含むコンクリ-トの圧縮特性、せん断特性および引張剛性モデルに関して、繰り返し実験とクリ-プ載荷実験を行った。さらに、慣性力を含む動的荷重への適用を図ることを意図して、これらの時間・繰り返し・慣性力を取り入れることのできる数値解析プログラムの作成を行った。以下に成果の概要を纏める。 1.ひびわれ面での応力伝達機構には、時間の影響は少なく、繰り返し載荷に伴うひびわれ接触点での剛性劣化と、ひびわれ面の形状の平滑度に対応する摩擦係数の低下が現象を支配していることが判明した。また、接触面密度関数に基づく構成則の修正を行った。 2.コンクリ-トの引張残存応力は、繰り返し回数の対数に比例して低下することが判明した。また、載荷速度と時間の効果は、繰り返しの効果と比較して同程度であることが認められた。 3.ひびわれを含むコンクリ-トの圧縮特性は、基本的には無筋コンクリ-トの繰り返し・載荷時間履歴の効果と同様であった。また、応力時刻歴と低・高サイクル繰り返し劣化を統一して表現する構成則を完成した。 4.研究代表者らによる2次元部材の有限要素プログラムを基礎にして、動的作用にも対応できる解析プログラムの整備を完了した。
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