研究分担者 |
小沢 一雅 東京大学, 工学部, 助手 (80194546)
上田 多門 東京大学, 工学部, 助教授 (00151796)
國島 正彦 東京大学, 工学部, 助教授 (00201468)
OZAWA Kazumasa Univ. of Tokyo. Dept. of Civil Engg., Assist. Lecturer (80194546)
OZAWA Kazumasa Univ. of Tokyo, Dept. of Civil Engg., Assist. Lecturer (80194546)
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研究概要 |
本研究では、正負繰り返し載荷を受けるコンクリ-ト部材一般の復元力特性,すなわち変形ならびに靭性を精度良く求める一般的な数値解析法を確立することを目的とし,特に,繰り返し載荷による破壊の進展,載荷の持続による変形の進行に着目して,実験ならびに解析を行った。以下に,本研究で得られた結果を纏める。 1.載荷の繰り返しによる破壊の進展 ひびわれ面に沿う応力伝達に関する構成則における繰り返し載荷の影響を実験により調べた結果,せん断伝達は初期段階での交番繰り返し載荷によって大幅な剛性低下を引き起こすことが明らかとなった。 2.載荷の持続に伴う変形の進行 ひびわれ直交方向の引張剛性の持続載荷の影響を調べた結果,鉄筋降伏以降に大きな時間依存性の存在することが明らかになった。 3.解析システムの改良 1.および2.で得られた成果を取り込んだ一般化構成則を導入した解析システムの構築を行うとともに,時間ならびに慣性の効果を考慮した解析システムを開発し,動的解析を行うための基礎を整備した。さらに,動的解析に用いる時間依存型のコンクリ-トの構成則の開発に成功した。 4.部材接合部の構成則 鉄筋とコンクリ-トとの付着に対する載荷の繰り返しによる破壊の進展,載荷の持続による引き抜け量の進行等についての基礎的な実験を行った。また,ひびわれ界面でのコンクリ-トの応力伝達モデルの改良を行い,複合モ-ドを含む任意の載荷経路ならびに任意のひびわれ面形状を持つコンクリ-トの応力伝達モデルの構築に成功した。
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