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1991 年度 実績報告書

火山発電に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 01420038
研究機関九州大学

研究代表者

江原 幸雄  九州大学, 工学部, 教授 (10002346)

研究分担者 糸井 龍一  九州大学, 工学部, 助手 (50108768)
茂木 透  九州大学, 工学部, 助手 (80182161)
キーワード火山発電 / 火山エネルギ- / 火山活動 / 熱抽出 / 地熱開発 / 地熱探査
研究概要

本年度は計画の3年目であり、九重火山において、(1)地熱活動の総合的モニタリングを継続するとともに、(2)噴気地域における浅部ボ-リング、(3)九重火山の3次元広域深部伝導的熱構造解析および、(4)噴気地域下の火山性高温地熱貯留層のモデリングを行った。主な結果を列記すると以下のようである。
(1)地熱活動の総合的モニタリング:噴気地域周辺で噴気温度・温泉温度の連続観測、地震観測、地電流観測、地磁気観測、重力変動観測、雨量観測を実施した。本研究で得られた観測結果および噴気温度等の過去30年にわたる観測結果を総合すると、九重火山の噴気活動は1960年代から次第に低下傾向にあったが1985年頃から、活動が上昇傾向に転じていることが明らかになり、火山活動の長期的変動の把握に大きく前進した。
(2)噴気地域における浅部ボ-リング:地下構造探査結果の確認および資源量評価に資する目的で高温噴気地域下で浅部ボ-リングを実施した。最終的には地下50m深程度、噴出噴気温度200℃以上を想定しているが本年度は15m深まで実施し、97℃の噴気噴出をみた。次年度は目標深度に到達の予定である。
(3)3次元熱構造解析:3次元非定常熱伝導解析プログラムを開発し、九重火山下の深部熱構造を明らかにした。これによって、現在冷却中のマグマの形状の情報が得られるとともに、広域資源量評価のためのデ-タが得られた。
(4)高温貯留層のモデリング:九重火山の浅部(ー2km深)の高温地熱貯留層からの熱エネルギ-抽出を検討するために、種々の境界条件のもとで、生産にともなう貯留層状態の変化を予測した。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] S.Ehara: "Magmatic hydrothermal system beneath Kuju volcano,central Kyushu,Japan" Extended Abstracts of JapanーU.S.Cooperative Science Program on Magmatic Contributions to Hydrothermal Systems. 39-42 (1991)

  • [文献書誌] 江原 幸雄: "活動的な噴気地域の背景的熱構造ー九重硫黄山の例ー" 日本地熱学会誌. (1992)

  • [文献書誌] S.Ehara: "Thermal structure beneath Kuju Volcano,central Kyushu,Japan" Jour.of Volcanology and Geothermal Research. (1992)

  • [文献書誌] 江原 幸雄: "噴気活動期の火山の活動予測ー九重火山の例ー" 自然災害科学研究西部地区部会報. 14. (1992)

  • [文献書誌] S.Ehara: "Magmatic hydrothermal system beneath Kuju volcano,central Kyushu,Japan" Report,Geological Survey of Japan. 279. (1992)

  • [文献書誌] M.P.Hochstein: "Geochemistry and heat transfer processes in Quaternary rhyolitic systems of the Taupo Volcanic Zone,New Zealand" Geochemica Cosmochimica Acta. (1992)

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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