研究概要 |
今年度は本研究の最終年度であるため,主としてNi_3AlとTiAlについての追加実験を行い,これまでの研究成果のまとめを行った。 本年度に新たに明らかになった成果を要約すると以下のとおりである。 1)TiAlの液体超急冷組織の観察結果からこれまでに明確にされていなかったTiーAI2元系平衡状態図におけるαTi相,Ti_3Al相,TiAl相間の相境界に関して信頼できる評価を得ることができた。 2)Ni_3Alの液体超急冷組織に出現する準安定相の出現傾向におよぼす第3元素添加の効果を系統的にしらべた結果,その出現を抑制する添加元素は同時にNi_3Alの延性を改善する元素であることが明かとなった。 この2つの現象がいかなる理由で同時に起こるのかについては不明であるものの金属間化合物の構造用材料としての実用化のネックとなっている延性の欠如を解決する方策のひとつとして有用であると考えられる。
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