研究課題/領域番号 |
01420046
|
研究種目 |
一般研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
原子力学
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
神田 啓治 京都大学, 原子炉実験所, 助教授 (10027419)
|
研究分担者 |
傍島 眞 日本原子力研究所, 東海研究所, 主任研究員
米田 憲司 京都大学, 原子炉実験所, 助手 (10027443)
藤根 成勲 京都大学, 原子炉実験所, 助手 (90027441)
三島 嘉一郎 京都大学, 原子炉実験所, 助教授 (60027472)
西原 英晃 京都大学, 原子炉実験所, 教授 (50025920)
|
研究期間 (年度) |
1989 – 1990
|
キーワード | 中性子ラジオグラフィ / 中性子テレビジョン / 画像処理 / 気液二相流 / 流動様式 / ボイド率 / 狭間隙流路 / 細管 |
研究概要 |
最終年度は昨年度に続き、中性子ラジオグラフィ法による金属流路内気液二相流の司視化の実験を実施した。試験対象は、狭間隙短形流路(断面寸法1.0×40mm)内空気一水二相流、細管(内径4mm)内空気一水二相流及び細管(内径5mm)内沸騰二相流の三種類である。狭間隙矩形流路の実験では、二相流の実時間画像を中性子テレビジョン装置により撮影し、流動様式及び気泡挙動の観察を行った。また記録した画像を処理し平均ボイド率を算出した。観察に基づき作成した流動様式線図は従来のものとほぼ一致するものであった。平均ボイド率の測定給果は、ドリフトフラックスモデルに従って整理できることを確かめた。これらの結果から、中性子ラジオグラフィック法と画像処理法との組み合わせは、本研究のようなアスペクト比の大きい狭間隙短形流路内の気液二相流の研究においてその威力を発揮することが確認できた。 細管内気液二相流に対しては、日本原子力研究所JRRー3を利用した実時間中性子ラジオグラフィ実験において鮮明な二相流画像が得られた。それは画像処理を行うのに十分な画質である。これにより、中性子ラジオグラフィ法と適当な画像処理法を組み合わせることによってプロ-ブ法などが使えない細管内気液二相流の定量的な研究が可能であることが明らかになった。 細管内沸騰二相流の可視化実験においては、高速度ビデオを用いた中性子ラジオグラフィッを試みた。日本原子力研究所NSRRのパルス運転を利用した実験により、金属流路内の沸騰二相流のように高速で変化する現象の可視化にこの方法が適用可能であることが分った。今後、高性能の蛍光板の開発及び高感度カメラの使用により、録画速度を毎秒し1000フレ-ムとすることが可能になれば、より明瞭な動態画像が得られ、沸騰二相流の研究に有益な手段となることが期待される。
|