研究課題/領域番号 |
01430016
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研究種目 |
一般研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
有機工業化学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
小倉 文夫 広島大学, 工学部, 教授 (90028150)
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研究分担者 |
塩谷 優 広島大学, 工学部, 助教授 (80002137)
木谷 皓 広島大学, 工学部, 助教授 (70034395)
山中 昭司 広島大学, 工学部, 教授 (90081314)
藤原 祐三 広島大学, 工学部, 教授 (10029481)
安田 源 広島大学, 工学部, 教授 (00028200)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1991
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キーワード | 有機電導体 / 有機電子供与体及び受容体 / ポリアニリン / インタ-カレ-ション / 無機層状化合物 / 不飽和有機ケイ素化合物 / 生分解性ポリマ- / 希土類金属錯体触媒 |
研究概要 |
有機電導体に関し小倉、大坪、安蘇は多数の新規電子供与体、受容体を合成しそれらのCT錯体について研究した。ドナ-としてはピレン、ペリレンと等電子構造のHeteroarene、ジカルコゲン架橋縮合芳香族化合物、TPDT誘導体、受容体としては鎖状共役のヘテロ芳香環及び縮合チオフェン環を含むHeteroーTCNQを合成した。これらのCT錯体として金属的挙動を示しアントラセン誘導体をはじめ多くの高電導体を得た。更にそれらの単結晶のX線解析を行い構造と電導性の相関、特にヘテロ原子の役割を明かにした。木谷は実用材料として有望なポリアニリンの性質の向上を目指し、電解重合及び処理条件を詳細に検討し従来より1桁高い電導度を持つ或はナイロンに匹敵する強度のポリマ-の合成に成功した。電極触媒としての応用も検討しポリアニリン修飾電極の有機基質に対する選択的応答を発見した。安田は生分解性ポリマ-について検討しポリエステルより分解性が高い高分子を得た。藤原はYb錯体を用いイミンとCO_2から光学活性αーアミノ酸を直接合成した。又Yb金属及び(LnCl_3)/Zn系による共役エノンの立体選択的環化二量化を発見しCyclopentanol類の合成に成功した。更にPdまたはCu触媒によるCH_4とCOから酢酸の合成に成功した。山中は無機層状結晶へのIntercalationにより分子、原子レベルで均一に複合した機能性Nanocompositesを種々合成し、その特性を調べた。即ち新しい粘土層間架橋多孔体及びリン酸ジルコニウム有機誘導体を合成し新機能性を発見した。塩谷は不飽和炭化水素の包接重合機構を研究し新規ポリマ-合成への基礎的知見を得た。次にSilacycloalkaneの放射線、光反応について研究し有機ケイ素化合物の電子構造と反応性の関係につき重要な知見を得た。大下は主鎖中に二重及び三重結合、ホモ及びヘテロ芳香環とケイ素基を交互に規則的に含むポリマ-の合成法を開発しそれらが高い光感応性と導電性を持ち、有望な機能性を持つ事を示した。
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